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坪単価150万円の衝撃

 建築・設計コンサル等に携わっている人人は、加計学園が今治市につくっている獣医学部の建設費用が坪単価150万円であることに驚きを隠せないでいる。マンション建設に関わっている建築業者曰く、東京辺りの高級マンションでも坪単価110万円前後が一般的で、地方になると70~80万円でも十分に高級の部類に該当する。一般的に70万円を超えると高級、あるいは鉄骨や内装まで含めて「相当にしっかりした作り」の部類に入るらしく、その倍以上の費用をかけて、いったいどんな超高級大学を作ろうとしているのだろうか? と首をひねるのだった。獣医学部という特殊性はあるが、あまりにも高すぎて「こりゃ、抜いたな…」と業界の人間なら大概疑いの眼差しを向けるのだそうだ。

 

 目下、一部のジャーナリストや疑惑追及に奔走している人人を通じて、獣医学部の設計図なるものがネット上にアップされはじめ、NHKのクロ現でも放送されるはずだったのにひねり潰されたとか、複数の大手メディアにも持ち込んでいるのに公表されないといった問題が取り沙汰されている。設計図が本物であるなら、一級建築士たちの検証によって中抜き額は一発ではじき出されることになる。

 

 加計学園は校舎建設に192億円がかかるとしている。そして、半分にあたる96億円を今治市が負担することになっている。この建設事業の設計・工事監理は加計学園のグループ企業であるSID創研が請け負い、建設を受注したのは岡山1区選出の逢沢一郎衆議院議員(加計学園国際交流局顧問)の従兄が経営するアイサワ工業と大本組であることも明らかになっている。検証はまだまだ今からだが、設計図が本物だったとして、仮に坪単価70~80万円で建設できる代物だった場合、建設費用はみな今治市が支払っていることになり、加計学園は手出しゼロで相応の資産を手に入れることになる。これほど大胆に地方自治体を迂回した税金詐取はない。従って、疑惑の目を向けられている側(今治市、加計学園、建設会社)が汚名を晴らすためには、みずから設計図を公開して、192億円かかる根拠を示すことが必要だろう。雲隠れしていたのでは疑いは深まるばかりである。

 

 ところで、下関で坪単価が議論になったケースといえば、数年前に山口銀行幹部たちが半額プレイ等等で御用達にしていた下関ゴルフ倶楽部(豊浦町)のクラブハウス建て替えと関わって、2階建て600坪に総工費11億円(坪単価180万円)をかけて騒ぎになったことがあった。あのクラブハウスは、加計学園獣医学部の上を行く超高級クラブハウスということになる。常連会員である安倍後援会の地元幹部のみなさん、ついでなので、顔見知りの「加計さん」とそこでゴルフした記憶や記録はありませんか? こっそりでいいから教えてください。             吉田充春

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