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杉田水脈はいくらでも嘘をつける

 ここ数日、自民党の杉田水脈衆院議員が性暴力被害をめぐる党会合のなかで、被害女性について「女性はいくらでも嘘をつける」と発言したことが物議を醸していた。会合に参加していた自民党の他の同僚議員たちの証言から浮き彫りになった発言だった。その後、本人は「そういう発言はしていない」と否定してメディア取材から逃げ回っていたものの、一日になって一転して発言を認め、ブログ上で謝罪することとなった。

 

 杉田水脈・53歳は本人自身が女性であるが、一国会議員として、また一人の女性として、どのような立場、考えから性暴力被害に直面する女性たちについて「いくらでも嘘をつける」と発言したのだろうか。確かアベ友だった山口某による伊藤詩織さんへのレイプ事件でも、むしろ右傾化勢力といっしょになって伊藤詩織さん攻撃に加勢して山口擁護に動き、誹謗ツイートを連発して名誉毀損で訴えられていたはずだ。性犯罪に直面した女性を嘘付き呼ばわりしたり、あるいはセカンドレイプのように攻撃したい心境にかられるのはなぜなのか? いったい誰を喜ばせようと思ってそのような発言や振る舞いをしているのか? このような人物が国会議員として引き続きバッジをつけてもよいのか? が問われている。

 

 このお騒がせ議員が、何のよしみもないのに実は自民党山口県連所属というから、山口県民としては少々驚きである。いつの間に自民党山口県連入りしておったのかと--。櫻井よしこに気に入られ、萩生田光一や安倍晋三に絶賛されて抱えられたというが、いつのまにか首相お膝元の自民党山口県連に所属し、選挙区の洗礼を受けることもなく比例区で当選して「山口県の国会議員」ということになっている。まるで国会の裏口入学みたいな気がして驚かされるが、安倍晋三がねじ込んだ日本会議系のお気に入り議員として、県連関係者のなかではもっぱらなのだ。そして、冷や飯を食らっている人々曰く、「何回山口県に足を運んだことがあるというのか」「比例で楽してポストが与えられるから、あんなに好き勝手に振る舞えるんだよ…」というのである。

 

 一連の発言が、日本会議や安倍政府下でブイブイ言わせていたいわゆる右傾化勢力のおじさんたちを喜ばせるためだったというなら、その行動原理は合点がいくものでもある。彼女にとって国会議員という立場を保証してくれるのは、みずからを気に入って取り立ててくれる安倍晋三はじめとしたこれらの背後勢力なのだろうし、選挙区の有権者すなわち世間の評判など関係がないのである。だからこそ世間にバッシングされてでも乱暴な発言をするし、恐らく通常の政治家と違っておもねる相手が「そっちの人たち」なのだろう。

 

 女性を十把一絡げにして「いくらでも嘘をつける」存在に貶めたことについて、周囲にいる女性たち曰く「いっしょにしてくれるな」とずいぶん憤慨している。この怒りは当分というより、ずっと収まらないのではないかと思わせるものがある。しかし、「女性に嫌われる女性」ポジションみたいなものが安倍体制のもとでは重宝されていたのか、三原じゅん子とか稲田朋美とか、やけに右傾化した女性政治家といおうか、なんだか無理して男性ホルモンを出しているような雰囲気の女性政治家が増えているような気もするのである。

 

 今回の騒動は「女性はいくらでも嘘をつける」から始まった。そこから「発言はしていない」と女性である杉田水脈みずからが嘘をつくことによって前言を実践して見せたが、嘘付きではない世の女性たちをも怒らせ、最終的には「杉田水脈はいくらでも嘘をつける」がオチだったように思う。女性に限らず、男にも平然と嘘をつく輩は山ほどいる。それこそ「安倍晋三はいくらでも嘘をつける」なら何もひっかからずに頷いた人々も多かったことだろう。 吉田充春

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