いかなる権威にも屈することのない人民の言論機関

いかなる権威にも屈することのない人民の言論機関

文字サイズ
文字を通常サイズにする文字を大きいサイズにする

やるなら丸山穂高1人でやれ

 ユーチューバ-が問題行動や問題発言で炎上した後、神妙な面持ちで謝罪動画にあらわれるあれとどこか似ている。後悔先に立たずでやってしまったことについて、社会性が伴っていない幼稚さといおうか、事の重大さに対して本当に反省しているのか否か怪しい雰囲気といおうか、調子に乗っていたところから一転して、今度は自己保身・自己防衛のために汲汲としている様が、薄っぺらい印象を伴って伝わってくるのである。そう、「戦争しないとどうしようもなくないですか?」発言で批判を浴びている維新の若手・丸山穂高(35歳)のことである。

 

 ビザなし交流で現地を訪れた丸山穂高は、酒に酔った勢いで元島民の89歳の男性にこう詰め寄った。

 

丸山「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか?」
島民「戦争で…(絶句)」
丸山「ロシアが混乱している時に取り返すのはOKですか?」
島民「いや、戦争なんて言葉は使いたくないです。……。使いたくない」
丸山「でも取り返せないですよね」
島民「いや、戦争はすべきではない」
丸山「戦争しないとどうしようもなくないですか?」
島民「いや、戦争は必要ないです」

 

 子どもの口喧嘩でマウントをとりたがる子のそれと似ていて、たたみかけるように早口でまくしたてる。傍から見ると馬鹿げているようにも思えるが、明らかに論破したがっているのである。戦争を知らない35歳が、戦争で家族を奪われ、過酷な時代に故郷の北方領土からも追われた89歳の元島民に向かって上から目線で問い詰める様は、それ自体が目上の人間に対する礼節を欠いていて異常である。「戦争は必要ないです」「戦争はすべきではない」と断言する元島民の重みのある言葉と比べて、「戦争したらいいじゃん」的なノリは軽薄極まりないものがある。このような輩は断罪されて然るべきだ。離党や除名程度のことでお茶を濁すのではなく、戦争をしたがっている者が現役の国会議員として存在することを許されるのか否か厳密に問わなければならない。国民に塗炭の苦しみを強いる戦争について、政治家が軽々しく肯定する風潮は徹底的に根絶しなければならないのである。

 

 このような男が国会議員をやり、右傾化なるもののトレンドに乗って壊憲を唱えたり、緊急事態条項の制定を求めたり、アジア近隣諸国に向かって排他的な言動をくり返していることに辟易する。野党という立場で欺瞞しつつ、安倍自民党と思想的にはピッタリなのである。

 

 今回の一件で見過ごせないのは、丸山発言によって当然ロシアは激怒し、北方領土問題やロシアとの平和条約締結に水が差され、より解決への道のりが遠のくことだ。タイミングとして絶妙だと思うのは、安倍晋三が20回以上もプーチンと面会し、その度に遅刻され、3000億円をプレゼントしてなお相手にされていない現実を覆い隠す一つのフェイクになり得るという点である。子分でもあろう丸山が悪役を一手に引き受けて「アイツのおかげで北方領土問題の解決が遠のいた…」となるなら、親分の無能さを露呈させないための身体を張った芸当だったと見なすこともできるのである。

 

 議員職にだけはしがみつきたい丸山穂高に対して「議員辞職でこの問題発言の責任をとるのは賛成ですか、反対ですか?」「丸山穂高が混乱している時に責任追及するのはOKですか?」「辞職しないとどうしようもなくないですか?」と酒乱あたりが絡みついてたたみかけたらどうかと思う。「私自身の思いとしてではなく、一般論として聞いてみる」ことは許されるそうなのである。吉田充春

関連する記事

  • 減税の旗下ろす立憲民主党減税の旗下ろす立憲民主党  立憲民主党の前代表だった枝野幸男がさいたま市内でおこなった講演のなかで、昨年10月の衆院選で消費税減税を公約に掲げたことについて「政治的に間 […]
  • 山際一人で誤魔化すな山際一人で誤魔化すな  国会で統一教会との関係について質問が集中していた山際経済再生担当大臣が24日、唐突に辞任を表明し、岸田首相による実質的な更迭だったことが報じ […]
  • 消費税の実質税率は上がっている消費税の実質税率は上がっている  岸田政府がコロナ禍や急激な円安に伴った物価高騰に対する国民生活への緊急支援として、総額29兆円の総合経済対策に乗り出すと大風呂敷を広げている […]
  • 「安倍晋三万歳(マンセー)」の異様「安倍晋三万歳(マンセー)」の異様  世論の6割近くが反対しているなかで、27日に安倍晋三の国葬が実施された。会場となった武道館周辺は2万人もの警察官を動員して厳重な警備体制が敷 […]
  • 右から左へ聞き流す力右から左へ聞き流す力  岸田文雄を見ていると、ムーディ勝山の『右から来たものを左へ受け流すの歌』を見せられているような気分になって仕方がない。目を潤ませ哀愁を漂わせ […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。なお、コメントは承認制です。