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アメリカはベネズエラから手を引け 軍事介入と大統領拉致に抗議広がる 石油略奪のための政権転覆が狙い

(2026年1月9日付掲載)

コムーナ(地域共同体)の住民たちがアメリカの攻撃を非難し、マドゥロ大統領夫妻の解放を要求(8日、ベネズエラ・カラカス)

 トランプ米政府は3日未明、南米ベネズエラの首都カラカスなど複数都市に特殊部隊による攻撃を仕掛け、医療施設や発電施設など社会インフラを破壊し、民間人を含む約100人を殺害、さらに麻薬密輸関与などの疑いで同国のマドゥロ大統領とフローレス夫人を米国内へ拉致した。トランプ大統領は会見で「米国がベネズエラの石油をとり戻し、大量の石油を販売していく」「ベネズエラは米国が運営する」と軍事行動の目的を語り、「正しいことをおこなわなければマドゥロ以上の目に遭わせる」とベネズエラの副大統領を脅迫し、「ここが最後ではない」とコロンビアやメキシコなどの近隣国も恫喝。さらにNATO加盟国デンマークにもグリーンランド(デンマーク領)を軍事的に取得する可能性を示唆するなど傍若無人な無法国家ぶりを披瀝している。このとめどもない暴挙にベネズエラ国内や世界はどのように反応しているか――

 

世界中でアメリカ敬遠の動き加速

 

 米国発情報に依存する日本の主要メディアは、在外ベネズエラ人が「独裁者の失脚」に歓喜しているかのような報道に染まっているが、現地発の報道は異なっている。

 

 ベネズエラの独立系メディア『オリノコ・トリビューン』によれば、4日、ベネズエラの首都カラカスをはじめ国内各都市で、米国に拉致されたマドゥロ大統領夫妻の解放を要求する数十万人規模の抗議デモが開かれた。参加者たちは、石油資源の利益を米国メジャーからとり戻し、貧困を撲滅する社会改革「ボリバル革命」を遂行したチャベス元大統領、マドゥロ大統領の肖像画を掲げ、「われわれの大統領を返せ!」「ベネズエラは誰の植民地でもない!」と声を上げた。

 

 参加者の女性は「チャベスは、どんな状況下でも私たちは祖国を持ち続けると教えてくれた。(拉致された)大統領には、耐え抜いてほしい、人民は立ち上がる、われわれは戦う覚悟でここに立っていると伝えたい。祖国を守るのは私たち女性だ。大統領の解放は、結集した民衆の力だけが成し遂げられると信じている」とのべている。

 

 別の参加者は「平和を望むことは罪ではない。私たちは世界に向けて平和と喜びを求める。だからこそ強く訴えるのだ。大統領を返してほしい」と語気を強めた。

 

 街頭では、「われわれベネズエラ人は、トランプがベネズエラの資源を奪うことを許さない」「ここに諦めるものはいない。尊厳と真実、そして大統領の返還を求め続ける」「マドゥロはベネズエラ国民の過半数によって選出された国家元首だ。国民は憲法上の大統領として彼を選んだ。帝国主義がベネズエラに外国政府を樹立することは許さない」――など抵抗の声で溢れている。

 

 女性主体の集会には、暫定大統領に就任したデルシー・ロドリゲス副大統領も参加した。ロドリゲス氏は「ベネズエラの人々は忍耐強く、しかし強い決意と忠誠心をもって平和の道を築くことができるだろう。まず最も重要なことは、米国で人質になっているマドゥロ大統領とフローレス夫人の解放を確実にすることだ。彼らはベネズエラに戻ってくるべきだ。私たちは今日、彼らに“あなたたちは一人ではない”と伝えるために行進した。ベネズエラ全土でそのために人々が集まり、世界もまた動き出している」とのべた。

 

 さらに「昨日の国連安全保障理事会では、諸外国がベネズエラを支持し、助けてくれている。そして国際的な違法行為であり、ベネズエラへの一方的な武力侵略である今回の事態を非難している。ここに戦争はない。なぜなら私たちは戦争をしていないからだ。平和を愛する民であり、国であるにもかかわらず、攻撃され、襲撃されたのだ。だから私たちはこの道を進み続ける。私たち国民と国家は団結し、毅然とした態度で立ち上がり、歴史と尊厳を守るため、私たちの未来のために働こう」と呼びかけた。

 

 チャベス元大統領の娘ロシネス・チャベス氏も演説に立ち、300年にわたるスペインの植民地支配から独立を成し遂げたベネズエラ国民の勇気や尊厳、英雄的精神を強調し、米国がこれを容易に征服できると考えるのは「誤算だ」と警告。「これは単なる行進ではなく、特定の人物を擁護するための集会でもない。ベネズエラの祖国、遺産、未来を守るための呼びかけだ。希望は街頭(国民の力)にある。チャベス主義者であろうとなかろうと、祖国を守りたいと願う人々は米国の好き勝手にさせないために闘おう」と呼びかけた。

 

 アラグア州知事のジョアナ・サンチェス氏は、ベネズエラは脅しに屈することなく、勝利をおさめるため闘う決意であると宣言し、国内の状況について誤情報を広げようとするメディアキャンペーンを批判。「ソーシャルメディアは街頭ではない。力を持つのは街頭であり、街頭を支配するのは私たちだ。これを決して手放さない。われわれの大統領をとり戻すまで」と強調した。

 

 7日には、ベネズエラ全土にある5336の地域共同体組織「コムーナ」の呼びかけで、数万人の住民たちが各都市の街頭で「帝国が彼ら(大統領夫妻)を誘拐した。彼らを返せ!」などのスローガンを唱えて行進した。

 

 あるコムーナの広報担当者は「トランプ政権はわが国の石油とすべての天然資源を奪取するために軍事攻撃を実施したが、私たちはベネズエラ国民として、コムーナの一員として、ボリバル主義の理想とマドゥロ政権が推進する公共政策に忠誠を誓っている」と力強くのべた。

 

 別のコムーナ広報担当者は「ガザに落とされた同じ爆弾の被害を受けているにもかかわらず、ベネズエラは恐怖と屈従の道を選ばない。さまざまな選挙プロセスで私たちが選んだ唯一の大統領が、再び私たちの手に渡るまで街頭に立つことを選ぶ」とのべ、「平和、主権、独立」だけが地域共同体を強化する唯一の道であると強調した。

 

米国の植民地化を拒否 現政権は崩せず

 

ベネズエラの地域共同体「コムーナ」による、大統領解放を求める大規模デモ(8日、ベネズエラ・カラカス)

 米独立系メディア「デモクラシー・ナウ!」も5日、カラカスに駐在する現地記者へのインタビューをおこなっている。

 

 そのなかでベネズエラ人記者のアンドレイナ・チャベス氏は、3日の米軍の攻撃ではカラカスだけでも7カ所が爆撃され、電力施設も破壊されたため市街地で停電が発生していることを報告。「現在、ベネズエラでは人々が組織的に街頭にくり出し、米軍による爆撃や大統領誘拐に抗議している。米国の爆撃は帝国主義的な侵略であり、麻薬密売組織にベネズエラ政府が関与しているというトランプの主張は完全な嘘だと誰もが知っている」とのべた。

 

 続けて「米軍がカリブ海で何隻もの船舶を爆撃して民間人を殺害したさい、それらの船舶や小型船が実際に麻薬を積んでいたという証拠はまったく出ていない。つまり、彼らは何の証拠もなく、麻薬も押収せず、カリブ海で一方的に人々を殺害した。そして今、彼らはカラカスに対しても、ベネズエラ政府に対しても同じことをしている。彼らはマドゥロ大統領に対して虚偽の起訴状を突きつけ、彼らの望みである政権転覆を正当化しようとしている。これが核心だ。今ベネズエラで起こっていることは政権転覆への試みだ」と報告した。

 

 また、大統領拉致によって米国がベネズエラの政権を掌握したかのような報道がなされていることについても、「憲法上の大統領は依然マドゥロであり、代理としてデルシー・ロドリゲス副大統領が大統領職務を遂行する。ベネズエラには依然として政府が存在しており、デルシー氏はベネズエラは米国の植民地にはならないとくり返しのべている。ベネズエラは一貫して対話による外交を最優先してきた国だ。ウゴ・チャベス大統領の時代から長年にわたり、米国に対してベネズエラとの尊重に基づく二国間関係の構築、ベネズエラへの介入の停止、ベネズエラの主権尊重を求めてきた。今後もその姿勢に変化はない」とのべた。

 

 ベネズエラ国内では、チャベス元大統領が進めた「ボリバル革命」以降、国内全土に住民自治の共同体「コムーナ」が無数に形成され、住民自身が食料生産、生活インフラ管理、学校、診療所、共同食堂までを自治運営する仕組みが強化され、国家はそれを支えるために機能し、石油収益などを配分してきた。

 

 ベネズエラが貧富の格差は米国が間接支配した30年前までがもっとも酷く、チャベス登場以降、一部の既得権益層だけを太らせてきた石油依存体質を改め、コムーナを基軸にした国内生産を復活させていったため、米国の過酷な経済制裁の下でもベネズエラは管理不能には陥らなかった。国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(CEPAL)の報告書では、2025年におけるベネズエラの経済成長率は9%にのぼり、中南米で最大の経済成長を示している。

 

 人々のなかにはその実績とともに、コムーナを基盤にした強い主権者意識が根付いており、外敵の侵略に対してコムーナは武装した自衛組織(国軍からも独立)にもなる。昨年から米国による軍事圧力が強まるなか、登録された民兵の数は800万人に達したとされる。

 

 もし米国代理政権が発足し、30年前のように米国メジャーが石油インフラや鉱物資源などを制圧する事態になったとみなされた場合、各地のコムーナは民兵(ゲリラ)化し、ベトナム戦争さながらの泥沼内戦に突入する可能性が高く、トランプの思惑通りに事態が進む可能性は極めて低いと指摘される。

 

結束強める中南米諸国 こけ脅しには屈さぬ

 

米国に拉致されたマドゥロ大統領の肖像画を掲げて抗議する人々(8日、カラカス)

 ベネズエラ軍事作戦の成功で「強いアメリカ」を誇示するトランプは、自身に対して批判を強める隣国コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領にも「次はお前の番だ」と矛先を向けている。

 

 これに対してペトロ大統領は声明で、「捕まえに来いよ、臆病者。ここで待っている」と応じ、トランプが「麻薬組織の撲滅」としてコロンビア国内の爆撃を示唆したことについて、「私は侵略もミサイルも暗殺も受け入れない。受け入れるのは情報だけだ。情報を持ってここへくれば、あなたを受け入れ、嘘ではなく事実に基づいて面と向かって話し合う70万人の死を招き、世界で最も不平等な国にしたコロンビアの政治マフィアに騙されるのはもうやめろ」「十分な情報なしにこれらのグループの一つでも爆撃すれば、多くの子どもたちが命を落とすことになる。農民を爆撃すれば、何千人もの人々が山岳地帯でゲリラに転向するだろう。そして、多くの国民に愛され尊敬される大統領を拘束すれば、民衆のジャガーを解き放つことになる」と警告した。

 

 同じくトランプから軍事介入の脅しがかけられているメキシコのシェインバウム大統領は5日、トランプから複数回メキシコへの米軍派遣を許可するよう求められたことを明かし、「メキシコは自由な主権国家だ。協力は肯定するが、従属や介入は拒否する」とのべた。ベネズエラへの米国の軍事介入を批判し、米国の侵略に対抗するためのラテンアメリカの大同盟を呼びかけている。

 

 ブラジル政府は3日、米国のベネズエラ攻撃や大統領拘束は「容認できない一線」をこえたと非難し、ルラ大統領は「米国の行為はベネズエラの主権に対する重大な侮辱であり、国際社会全体にとって極めて危険な前例となる」とXに投稿し、国連に「強力な」対応を求めた。国としてベネズエラに医療支援団を派遣することを決めている。

 

 南米各国の各都市では、米国のベネズエラ侵攻を非難する大規模なデモがおこなわれている。それはベネズエラへの同情にとどまらず、中南米全体に同じくアメリカによる軍事行動が吹き荒れることへの抵抗であり、ベネズエラの境遇がわがこととして受け止められている。

 

 そのなかで、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ウルグアイにスペインを加えた各政府は4日、米国のベネズエラ侵攻を非難する次のような共同声明を発表した。

 

 1,われわれは、ベネズエラ領土において一方的に行われた軍事行動に対し、深い懸念と非難を表明する。これらの行動は、国際法の基本原則、特に国連憲章に定められた武力行使及び武力による威嚇の禁止、並びに国家の主権及び領土保全の尊重に違反するものである。これらの行動は、平和と地域の安全保障にとって極めて危険な前例となり、民間人を危険にさらすものである。

 

 2,ベネズエラ情勢は、外部からの干渉なく、国際法に基づき、対話と交渉、そしてベネズエラ国民のあらゆる意思の尊重を通じた平和的手段のみによって解決されなければならないことを改めて強調する。ベネズエラ国民主導の包摂的な政治プロセスのみが、人間の尊厳を尊重する民主的で持続可能な解決につながることを改めて確認する。

 

 3,われわれは、ラテンアメリカ・カリブ海地域が相互尊重、紛争の平和的解決、そして不介入の上に築かれた平和地帯であることを再確認する。そして、地域の安定を脅かすいかなる行動に対しても、政治的相違を超えた地域の結束を強く求める。同様に、われわれは国連事務総長と関係する多国間メカニズムの加盟国に対し、緊張緩和と地域平和の維持に貢献するため、斡旋活動を行うよう強く求める。

 

 4,国際法に反し、地域の政治的、経済的、社会的安定を脅かす、天然資源や戦略資源に対する政府による管理、運営、外部からの流用といったあらゆる試みについて懸念を表明する。

 

グリーンランドも狙う NATO崩壊の危機

 

ニューヨークでベネズエラへの違法な戦争とマドゥロ大統領誘拐に対する抗議デモ(4日)

 米国国内でもニューヨーク、ワシントンをはじめ各都市で抗議行動がおこなわれている。グローバリズムに基づく戦争に反対して再選したはずのトランプが新たな戦争を開始したことに批判は強く、『ロイター/イプソス』の世論調査でも、ベネズエラへの軍事行動を「支持する」と答えた米国民は33%にとどまっている。イラク戦争時のような国民的一致や熱狂はなく、ベネズエラで米兵の死者が出るような事態になればMAGAなど岩盤支持層からも批判が噴出する可能性がある。

 

 ニューヨークでは3日、タイムズスクエアに人々が集まり「ベネズエラに手を出すな」「米国はベネズエラから出て行け」「石油のために血を流すな」と書かれたプラカードを掲げた。米国内では、国内のインフレ問題やエプスタイン文書問題(少女売春への関与疑惑)を抱えるトランプが起死回生を狙ったものとの見方が強く、一連の軍事行動を議会承認も経ずにおこなったことに野党側も批判を強めている。

 

 トランプから「米国の51番目の州になれ」といわれているカナダでも、首都オタワで四日に抗議行動がおこなわれ、人々は「ベネズエラから手を引け」と書いたプラカードを掲げて、米国の軍事行動を非難した。

 

 参加したチリ人男性は「私たちの歴史は、米国が介入してピノチェトの軍事独裁政権を支援した歴史だ。今回の事態は同じストーリーを再現している。米国はラテンアメリカを自分の裏庭のように扱い、これらの資源すら自分たちのものだと考えている。だが、そうではない。それは国民に属しており、米国の介入や気まぐれのクーデター政府ではなく、国民の自己決定権に委ねられるべきだ」と地元メディアの取材に答えた。

 

 そして「このことはラテンアメリカのかつてない統一を促し、グローバルサウスの間でより多くの団結を生み出すことになるかもしれない」と強調した。

 

 欧州諸国で衝撃を与えているのは、トランプが次の目標としてデンマーク領のグリーンランドの取得を公言し、「軍事的手段も辞さない」と恫喝していることだ。

 

 北欧デンマークは、米国にとっては1800年代初頭から外交関係が途絶えたことのない親密な同盟国であり、冷戦期にはNATO創立メンバー国の一つとして関係を強化してきた。米国が始めたアフガニスタン戦争(2001~2021年)では、最前線ヘルマンド州にも歩兵を派遣し、NATO軍内では人口比で米国に次いで多い43人が犠牲になるなど、米国への貢献度が高い国として知られる。(戦闘現場のデンマーク兵たちを追ったドキュメンタリー映画『アルマジロ』が2010年カンヌ映画祭のグランプリを受賞)

 

 この歴史的な同盟国に対してトランプは「グリーンランドを買いとる」(1期目)といい、「売り物ではない」と断られると、今回のベネズエラ攻撃後に「軍事手段も排除しない」と恫喝。4日にも「われわれはグリーンランドを絶対に必要としている。防衛のために必要だ」とくり返した。

 

 デンマークのフレデリクセン首相は5日、「デンマークとしての立場は明確に示してきた。グリーンランドもくり返し、米国の一部にはならないと明確に示している」「NATO加盟国を攻撃すれば、NATOを含め第二次大戦後に築かれた安全保障のすべてが停止する」と反発している。

 

 前代未聞のNATO加盟国への軍事威嚇に対して、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、スペイン、英国、デンマークの首脳は共同で「グリーンランドは島の人々のもの」との声明を発するにとどまっている。トランプ関税とともに米国との軍事同盟の意味合いが大きく揺らぐ事態に直面した欧州の混乱は、東アジアにおいて米国が足場にする日本にとっても警告的な内容をはらんでいる。

 

英仏の都市で抗議デモ 「ベネズエラはお前のものではない」

 

フランス・パリでも「失せろトランプ。ベネズエラはお前のものじゃない」とデモ(3日)

ロンドンでも2000人がベネズエラ連帯デモ(5日)

 市民の動きでは、イギリス・ロンドンやフランス・パリなどの主要首都で抗議デモがおこなわれた。ロンドンでは5日、戦争阻止連合やベネズエラ連帯キャンペーン、核軍縮キャンペーンなどの呼びかけで、首相官邸があるダウニング街に2000人余りが集まった。

 

 ベネズエラ、キューバ、パレスチナの国旗を掲げた抗議参加者は「ベネズエラに手を出すな」「もう殺し合いも戦争もやめろ。ベネズエラはあなたたちのものではない」「石油のために血を流すな」などのスローガンを叫んだ。参加者からは、イギリス政府が国際法をも無視した米国の軍事攻撃を非難しないことへの怒りの声も上がった。

 

 集会のなかでキューバ連帯キャンペーンの活動家は「トランプはアメリカが隠そうとしてきた敵国主義の姿をさらけ出した」とのべ、「キューバとベネズエラは姉妹国であり、互いに支え合っている。現在はともに攻撃に直面している。もしこの事態が放置されれば、コロンビア、キューバ、グリーンランドにも影響が及ぶ。ベネズエラに手を出すな、キューバに手を出すな」と訴えた。

 

 労働党を離れて新党を立ち上げたジェレミー・コービン国会議員は、今回の攻撃が米国の覇権再確立を目指す新たな国家安全保障戦略の一環であるとし、「これに反対し、みずからの力で物事を進めたいと願うラテンアメリカの人々と連帯する」とのべた。

 

 「戦争阻止連合」の代表もラテンアメリカにおける米国の長い侵略・介入の歴史を振り返り、「キューバ、コロンビア、メキシコへの攻撃を聞くたびに、私たちはNO!といわざるを得ない」とのべた。

 

 抗議行動に参加したイギリス在住のベネズエラ人は、米国の軍事行動の意図は「純粋に資源を奪うこと」だと指摘。米国は長い間、ラテンアメリカを“裏庭”として扱ってきたと語り、トランプ大統領のもとでそれがむき出しになっていると怒りをのべた。

 

 アメリカ出身者は「私はアフリカ人で、植民地主義と奴隷制を経験してきた。ネルソン・マンデラの言葉を借りれば、“世界中のすべての人々が自由になるまで、私たちは自由ではない”のだ。彼らはナイジェリアを爆撃し、グリーンランドを脅かしている。これは弱肉強食であり、われわれはそれを阻止しなければならない」とのべた。

 

 参加者たちは、トランプの傍若無人なベネズエラ侵攻をはじめとする違法行為に対する欧州各国の政治家たちの「うんざりするほどの沈黙」に怒りを露わにした。

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