(2026年1月23日付掲載)

議員辞職をめぐる記者の質問に応えるれいわ新選組の山本太郎代表(21日、東京)
高市首相が唐突に衆院解散を発表し、23日の解散をへて、27日公示、2月8日投開票の超短期決戦で衆院選がおこなわれる。れいわ新選組(山本太郎代表)は19日、総選挙に向けて小選挙区18人、比例代表13人あわせて31人の公認候補予定者を発表した。また21日には、山本太郎代表が健康上の理由で参議院議員を辞職し、無期限に活動を休止することを動画配信で発表【発言要旨をページ下に別掲】。同日、記者会見をおこない、山本代表が議員辞職をめぐる経緯や今後の党運営の方向についてのべ、大石晃子、櫛渕万里の両共同代表、高井崇志幹事長とともに総選挙に向けた意気込みを語った。結党7年目に入るれいわ新選組にとって新たなステージであり、全国の有権者の力の結集が求められている。会見でのやりとりの主な内容を紹介する。
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れいわは山本太郎一人ではない
質問 過去にも闘病中の国会議員が辞職しなかった例はある。れいわ新選組は当事者が国会で活動する意義を示してきた党であり、山本代表が議員辞職せず闘病しながら働くモデルを示すこともできたのではないか?
山本 もちろん、れいわ新選組には重度障害を持つ国会議員2名がいる。病気になっても療養しながら活動する議員の方々もおられたと思う。私にもその選択肢がなかったわけでないが、医師から健康状態を最初に告げられてから、年明けまで自分なりに熟考した。これまで「ゼロ、100」みたいな生き方をしてきた人間なので、その自分の特性を考えたとき、議員バッジを付けたままでいると療養中でも結局ブレーキが効かなくなると思った。誰からいわれなくても、自分がやりたくてそれをやってしまう。だからここは冷静に考えなければいけないと思った。多発性骨髄腫という病気が一定進行してしまっていたら、そういうこと(辞職せず)も考えたかもしれないが、今はまだその一歩手前の段階だ。そこから進行していくことを最大限抑えることをテーマとして生きることを選ばなければ、命を奪われる可能性も出てくる。だから、さまざまな選択肢の中から今は一旦辞職し、しっかり健康を取り戻して、再び戻ることを目指すことにした。
質問 国政政党の代表であり続けることによるストレスもあると思うが、代表をやめない理由は?
山本 私が代表になって3期目を迎えたが、2期目から共同代表制を導入した。その3年間、2人の共同代表、幹事長とともに長い時間をかけて、れいわとは何か、どこへ向かうべきなのかについてさんざん議論してきた。だから代表の私が細かいことまではやれなくても、ジャッジに困ったときなどポイントポイントで関わるやり方でも十分に回していけると思っている。
たとえば国会議員として残れば、自分に託していただいた有権者の皆さんに応えなければならないので、200%の力を出し切るために無理をしてでも動いてしまう可能性がある。だが党代表については、たとえ私が活動休止をしてもちゃんと回していける体制はできている。だから政治の世界から一切身を引くのではなく、健康を取り戻して復帰することを前提に、党運営の安心材料として今後も代表として関与する必要があると考えている。永田町では懐柔策みたいなものもとりながら、さまざまに揺さぶってくる。そのなかでれいわが全体的に意志を貫くためには、私自身が代表という立場で存在し続ける必要がある。天に召されない限り代表任期をまっとうするつもりだ。
質問 議員辞職によって残される国会議員団に対して伝えたいことは?
山本 一般的な政党と違い、(議員)バッジのない代表には力がないんだろうというのは、うちには通用しない。お葬式するつもりですか? みたいな空気はちょっと待ってくれと思う。私は生きているし、生きようとしているからこそこの選択をした。これまでリミッターを自分でぶっ壊してフル回転してきた結果、リミッターを付けられてしまった。さすがにこの警告はちゃんと受け止めて、療養してまた戻ってくるので、その間、自分たちがやるべきことをやっていただきたい。れいわというのは守るものではない。一人一人が議員になるとき、さまざまな思いを持ってれいわの旗の下に集まった。それを貫徹することだ。そういうことをそれぞれの気持ちの中で形にしていく努力が続けられるのなら、恐れるものはない。
マスコミにはよく「山本太郎一人だけだろ?」といわれてきた。だったら山本太郎がいなくなってもやっていけることを見せるチャンスだ。「山本太郎がいなくなったられいわは終わりだ」とかはどうでもよく、強固な意志を持つ者たちが力を合わせてさまざまな問題にとりくんでいく。それによってれいわは存続できるというよりも、国民が置かれた過酷な状況を変えていくためのプラットフォームはさらに拡大できることを実証するチャンスがきたということだ。
ブレずに闘う勢力が必須 積極財政と平和外交を
質問 国内では高市政権による抜き打ち的解散、世界では米トランプ政権による侵略行為が進行している。この動きをどう見るか?

山本太郎代表(21日)
山本 まさにカオスという状況だ。日本は30年も国が弱っている。つまり、30年国民がないがしろにされ続け、貧しくさせられ、格差が開いて、働いても働いても豊かにならない生活になっている。この30年の先には何があるかといえば、国民が大爆発する以外には方法が残っていない。それを帳消しにする唯一の方法が戦争だ。戦争はビジネスであり、戦争が近づいたり、戦争になったときには「私たちの生活を!」という言葉が聞かれたとしても、「戦争中だぞ」「お前ら非国民か」ということが過去にくり返されてきた。それが再現される可能性が非常に高い。
雇用破壊、労働者の環境の破壊、税金の取り方も歪め、金持ちがもっと金持ちになる。大金持ちはこの2年で105兆円も新たな資産を増やしている。それだけでなく大企業は30年で300兆円をこえる利益を得ている。持っている者はさらに持っていくし、持っていない者がより増えていくことが当たり前のスタンダードになっている。この局面でも絶対にブレず、いいづらいことでもいい続けるという政治の世界でのグループ、政治家、国民の力が必要だ。
たとえば今、中国と揉めている。米国も中国と揉めようとしたが、その態度はかなり柔軟化した。でも日本は今も正面切って中国に敵対的な態度をとる。「それは中国が敵対しているからだろ」という話もあるが、ならば日本側から解決のための外交をしてきたか? なにもしてない。逆にいえば、アジアを「第2のウクライナ」として、次の軍需ビジネスのメインストリームに持ってくるような状況にある。そのなかで、たとえ戦争にならなくても、中国との間で揉め事が起きて、中国から2カ月間、部品が入ってこなくなっただけで日本の生産額は53兆円失われる。それはあらゆる業界に波及し、桁違いの経済的損失になる。つまり、戦争にならなくても人は死ぬ。
タカ派を気取って「舐められるな!」という形で突き進んで行く道は、破滅の道でしかない。ならば政治として進むべき道は、平和外交のうえで、日本は経済で世界を席巻していくという立場を選び続けるしかない。それこそが武力以上の発言権を手に入れることができる道だ。
それが今や日本では大政翼賛体制が完成している。野党と呼ばれる者のなかに、野党らしい者がどこにいるのか? ほとんどいない。方向性は同じだ。立憲民主党はどうした? あれだけ安保法制に反対していたが、今やそれを認める存在になるだけでなく、アメリカに追随していきながらその世界戦略の手下になるという馬脚をとうとうあらわした。そんな状況だ。
右を見ても左を見ても地獄という状態のなかで、イデオロギーではなく、今この国に最も必要なものは何かといえば大胆な経済政策だ。もうすでにとり返しのつかないところまで弱り切っている状態を、もう一度底上げしていくためには、何よりも経済だ。小手先の「食料品だけ(消費税)減税」などという意味不明な話ではなく、根本的に国の内需を大きく底上げしていくことを大胆にやっていかなければならない。
その経済政策に加えて積極的な平和外交。これなしに日本の未来はない。そのような当たり前のことを、多くの方々にわかる言葉で伝えながら、国会の中から外から揺らしていくしかない。
30年国を壊してきた者たちの野合
質問 高市首相は解散について「高市早苗が総理でいいかを問う」とのべたが、年度内予算成立も困難になった。どう受け止めて選挙を戦うか?
山本 解散の理由は「今だったら勝てるんじゃないか」ということだけだ。高市政権は昨年末にいろんな政策を打ってはいるが、結果はまだ出ない。結果が出てからの選挙では負けてしまう。なぜなら打っている政策が偏り過ぎている。
12月の補正予算は18兆円あった。その巨大な予算のうち、30年の不況に加えてコロナ、物価高に苦しむ国民の側に直接渡るのは微々たるものだ。3000円のお米券、重点支援地方交付金(一般枠)で一世帯当り1万円、3カ月分の電気・ガス代支援の7300円(一世帯)は標準的世帯の話であって一人暮らし世帯ならもっと安い。ガソリン暫定税率廃止は前から決まっていたものだ。
こうみると18兆円の予算のほとんどは「集中と選択」と称して自分たちが一番得になるかもしれないという所に回している。これで景気がよくなるわけがない。この政策の効果が国民が納得するものにはならないからこそ、今解散するしかない。国民を救うつもりはなく、自分たちがやりたいことをやるためだ。
それは歴代の自民党政権が積み上げてきたことだ。軍事を拡大しながらアメリカに2軍としてついて行くための強化政策には金に糸目を付けない。80兆円ものお金を事実上、トランプに差し上げるような関税交渉もやった。そんな金があるのなら、この国の冷え切った内需は復活させまくることができるはずだ。
自分たちの利害関係者にしか金を回さず、この国のオーナーである国民がどんなに苦しみ抜いた状態であったとしても放置に近い状態。この自民党が続けてきたことを許してきたのは誰か。そして、30年の経済破壊をおこなってきた自民党をガチで止める行動をしなかった野党も共犯だ。今回の解散も、いつものやり方で議席を確定させていきながら、さらにこの国を食い物にしていくための流れでしかない。
れいわはどんな形になろうと、訴える内容はコロコロ変わらない。一方、他党からは選挙前だけ「消費税減税」の声が大きく聞こえてくる。前の選挙も同じだった。でも選挙が終わって国会が始まると、消費税減税の声など聞こえないくらい小さくなる。つまり、選挙用にぶら下げたニンジンなのだ。何回だまされるのか? という話だ。
人間である以上、雰囲気に持って行かれるのは仕方ないことだが、その雰囲気によって30年国が壊されてきたことを反省したうえで、実際に力を持たせるべきはどこなのかということを真剣に考えていただきたい。
私たちはトレンドには乗らない。トレンドを作る。消費税一点を考えても、選挙のためのニンジンにしないのがれいわ新選組だ。今は数が少ないので、私たちの力だけでは実現できないが、それでもそれがすべての政党のスタンダードな選挙公約になったことを考えるなら、れいわの存在なしには語れない。決してブレない者たちに、さらに力を持たせることが実現のための鍵だと思う。
高市さんも消費税減税は「レジの壁があるから困難」といっていたが、(食品の消費税ゼロをいうのだから)レジ問題は解決したのだろうか? だが、彼らは基本的に嘘つきだ。去年11月の参院選では「2万円給付」を公約にしながら、新政権になったら「評判が悪い」といってやめてしまった。いい加減にしろ、だ。
今の国民の窮状を見れば、現金給付も減税も当たり前のことだ。国民の苦しみなどどこ吹く風で、自分の立場を救うために選挙をする。こういう者たちは本当にぶっ倒すしかない。それが選挙だ。これだけやかましい奴らの数を増やすことは非常に価値のあることだと思う。れいわが一定の数を持てば、今数を持っている人たちよりも国会のなかで気概ある戦い方をしていくだろう。

会見に同席したれいわ新選組の高井幹事長、櫛渕、大石共同代表(21日)
質問 立憲民主党と公明党が「中道」を設立し、「存立危機における自衛権は認める」と明記して実質的に安保法制を容認したような動きを見せている。受け止めは?
山本 自民党と維新が連立を組んだのは、自民党の「下駄の雪」でやってきた公明党が与党から離れたのが出発点だ。30年経済が衰退し続けた日本。誰がそうしたのかといえば自民党と公明党だ。民主党という間抜けが政権を担ったのはわずか3年だ。自民党がもっとも長く政権与党を担ってきたわけだ。一般的に30年も国を弱らせた者たちが政権の座につき続けることはできない。でもこの国ではそれが許された。
そこから離脱した公明党をありがたがり、この国を壊すことに加担した旧民主党が合体した。それに「新しい選択肢」みたいな希望を抱いている人がいるかもしれないが、どこから見ても日本をダメにしてきた者たちが看板を付け替えて、正体を隠し、もう一回詐欺をやろうとしているという話だ。これをしっかり理解しないといつまでも食われ続ける。「中道」というのも意味不明だが、中身は創価学会と連合だろう。こういう嘘つきどもには、仏罰が下ればいいと思う。
質問 国民民主党の玉木代表は「消費税減税は2年かかるから物価高対策としては遅すぎる」といっている。
山本 彼はもう消費税について語るのをやめたらどうかと思う。昨年の参院選前は消費税減税を訴えて「消費税減税のためには国債発行! 躊躇するな!」「経済学の常識」と何回もいわれるほど熱心だった玉木さん。いいぞ! 玉木さんガンバレ! と思っていたところが、選挙後になると「国債発行を増やそうとはいっていない」とてのひら返し。まるで四コマ漫画のようなオチだ。
いずれにしても消費税を8%、10%へと上げることを決めた自民党、公明党、民主党、そのうち二つが一緒になったところで喜ぶ要素はない。30年かけて日本をダメにしてきた者が、さらに日本をダメにするために一つになっただけ。辺野古基地も必要といい、原発再稼働も容認していくのだろう。旧民主党勢力のバックは連合であり、経団連とは一心同体だ。国民を騙すのはやめてほしい。だから高市政権だけでなく、このような「バッタもん」も倒して行かなければいかない。そういう意味では混戦ではあるが、ここは有権者の皆様の選択の腕が試されるところかと思う。
みんなで築いたれいわ バトン繋ぎ拡大を
質問 代表の活動休止に驚いている支持者や有権者に対してメッセージを改めてお願いしたい。
山本 政治にかかわって14年ぐらいになる。そんなひよっこが政治について語るのもおこがましい部分もあるが、政治は短いスパンで測れるものではない。かなり長い時間をへて、後からどういうものだったかがわかるものだろうと思う。それが今、短期的にそれを評価されることが当たり前になっている。つまり政治まで消費される対象になっている。それは良くない傾向だ。
今のれいわの状況をバンドにたとえるなら、東京ドームを目指して活動していたところ、ボーカルが健康を害して一旦活動休止することになったが、残りのメンバーの中にも歌える奴がいるんだから、ボーカルを交代してドームを目指す。私たちにとってのドームは政権交代ということになるが、感覚的にはそんな感じだ。
今回は山本太郎抜きで衆院選を戦うことになるが、その結果は誰もわからない。でも一朝一夕に政治を変えることは簡単なことではない。たとえ現実を受け止めることがあったとしても、その先も活動を続けることによって状況はいくらでも変化させていくことは必ずできる。長いスパンを視野に入れたとりくみが必要になるということだ。
つまり、ここから始まるということだ。山本太郎が一人で旗揚げして6年で14人の国会議員、60人をこえる地方自治体議員を生み出すところにまで持ってこれた。このバトンを次はあなたが握る番だ。同じようにやったら山本太郎のように健康を害するので絶対に真似はしないでほしい。それでも、国会の茶番を暴いて、これを変えていくことを最後まで諦めない、ある意味での「炭鉱のカナリア」としてれいわ新選組はここまで来た。国民の命や生活、財産を守るためにも、この政治の嘘、デタラメを最後の最後まで皆さんに伝えながら、一緒にそれを変えていこうという主体がなくなることは悲劇的なことだと思う。
衆院選が始まるというとき、山本太郎がそこに参加できないのは本当に悔しい話だが、でももうそれを乗りこえるだけの力はみんなが十分に蓄えてきたと思う。旗揚げから七年で自分たち自身が積み上げてきたことを決して忘れないでほしい。あなたはすでにできたのだ。だからそのバトンをさらに受け継ぎ、広げていただきたいと思う。
私自身は希望ある辞職であり、希望ある療養だと思っている。だからまったく悲観していない。自分がどんな立場にあろうと、どこにいようとも、社会をひっくり返す行動はやっていけることだ。なによりも私はまず健康状態を戻して、また国会をしばきに帰ってこなければいけない。国会の翼賛体制はより強固なものになっていくかもしれないが諦めるわけにはいかない。未来はある。その未来を作っていくために、今からさらに前に進んでいくことをみんなでやっていくだけだ。
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■山本太郎に関する重要なお知らせ
(YouTube「れいわ新選組 公式チャンネル」より発言要旨)

YouTube「れいわ新選組 公式チャンネル」より(2026年1月21日)
私、山本太郎は本日参議院議員を辞職する。衆議院選挙のためではない。健康上の問題だ。センシティブな情報なのでいえる範囲で説明する。
端的にいうと、多発性骨髄腫。血液のガン、その一歩手前。ここから先に進行させないということを最大のテーマに今生きなければ、命を失いかねない。なので、議員を辞職して自分の命を守る行動に入る。いつ最前線に帰ってこれるかはわからない。無期限の活動休止、活休に入る。
これまで山本太郎を国会に押し上げてくださった有権者、支援や応援をくださった皆様、これまで支え続けてくださったボランティア、関係者の皆さん、このようなことで任期満了できないことを心よりお詫び申し上げる。
秋に人間ドックを受け、三つの項目で再検査が必要だという結果が出た。そのうちの二項目は再検査で問題なかったが、三つ目の再検査で血液が引っかった。そこからさらに詳しく調べるために骨髄液も採った。その結果、多発性骨髄腫の一つ手前にいる状態だと判明した。
一般的に多発性骨髄腫になられるのは高齢者の方が多い。だから山本の年齢51歳は、この病気になるのは早いという感覚だと担当医師からもいわれた。まだ細胞分裂が活発な年齢であるので、血液のガンになったら広がるのも一気だと思う。だからこそ、その手前で全力で食い止める必要があると考えた。
どうしてこうなったのかを自分なりに考えたときに、過度なストレスが最も大きな原因なのだろうと感じている。たとえば政治に関わった14年間を思い返すと、頭にできる神経ハゲ。「10円ハゲ」や「500円ハゲ」が毎年できていた。これが多い時で年間5、6カ所、少ない時でも年間2、3カ所は必ずできる。自分では「10円ハゲで済むなら身体的な影響としてはマシじゃないか。ラッキーだ」と考えていたが、体は確実に悲鳴を上げ続けていたんだなと今なら思える。
2011年の東電原発事故をきっかけに政治活動を始め、2013年、無所属で国会に送っていただいた。右も左もわからないところから議員としてのキャリアを積ませていただいた。皆さんに育てていただいた。
特に自分の中でこだわりを持ち、譲れなかったものは国会の質疑だった。準備段階から連日「午前様」が当たり前だった。誰にいわれるわけでも、強制されるわけでもなく、自分の意志でとことんまで完全燃焼を目指す14年間だった。
誰に何をいわれようと「ダメなものはダメだ」ということで、最後の最後は安保法、TPP、共謀罪、移民推進法といったものに対しては直接行動。牛歩も一人でもやってきた。
国会での活動は身体的、精神的にかなりのプレッシャーがかかる作業の連続だった。自分の出せる力を200%出し切ることをテーマにしてきた毎日だった。ものすごく充実はしていた。
2019年に山本太郎一人で「れいわ新選組」を旗揚げした。それに呼応して全国の皆さんが力を貸してくださった。結果、14人の国会議員と全国に60人をこえる地方議員が生み出された。旗揚げからこれまで、国会の外と中をつなぐ活動として、とにかく全国を回ることをやってきた。
たとえば消費税廃止デモ。政党がデモを主催するなどありえない話だ。消費税廃止デモは、全国で122回。おしゃべり会は全国で437回。街宣は607回。とにかく一人でも多くの人々に伝えなければ、という思いで全国を走り回ってきた。そんな日々だった。

れいわ主催「増税?ダメ♡絶対!」デモは通算122回におよんだ(2023年9月18日、広島市)
無理が利く方なのでエンジンが焼き切れる寸前までフル回転させる14年間だった。休息をとったつもりでも体や心は休まってなかったんだなと思う。自分の体の状態を医師から告げられ、どうしていくべきかを考えるなかで心の整理がついた。今の状態で知ることができ、そこから行動できるのは幸運だと思う。
このままフル回転を続けたら、2、3年で命が燃え尽きることになるかもしれない。早期発見という状態で、まだ完全に進行していない今なら、その前に踏みとどまって、健康な状態をとり戻し、何なら今よりも力をつけて世の中を変えていく一人になることもできるかもしれない。
あり得ないと思うが、万が一に私が死ぬことがあっても心配いらない。日本を食い物にする悪い人たちの枕元に毎晩立って「一緒に三途の川を渡ろうじゃないか」ということを強引にお誘いしようと思っている。何がいいたいかといえば、とにかくみんなで勝ちに行くぞ! ということだ。
今後については、私がれいわ新選組の代表であるということは変わらない。直接的な代表業務は、共同代表の大石晃子さん、櫛渕万里さんが担ってくれる。人事については、共同代表、幹事長は続投になる。
これまで3年間に及んで共同代表制のとりくみをやってきたが、たとえば決裁事項などの私自身が抱える業務量はすでに半分以下になっていた。党の理念を変えず、まっすぐ突き進んでいくためには、共同代表2人の存在が絶対的に必要だ。私はポイントポイントで必要な意思決定をおこなうとか、業務量をさらに大幅に減らした対応で関わっていくことになる。
「れいわは山本太郎以外に目立った人がいない」といわれ続けているがとんでもない。それぞれの分野でエキスパート揃いの議員たち、水面下でさまざまに尽力くださる優秀なスタッフが大勢いる。永田町で唯一国会の茶番に与しない、空気を読まないプロ集団だ。
旗揚げから6年間、地道に積み重ねてきた仲間たちがさらに活躍する期間になっていくと確信している。頼もしく思っている。私がこうして休もうと思えたのも、こういった皆さんの存在あってこそだ。
山本太郎は一旦最前線から撤退するが、私が再び国会に戻れるまで、れいわ新選組を育て、支え、もっともっと大きくしていただきたい。私を推して下さっていた方には、しばしの間「推し変」したり、太郎のジェネリックをれいわの中で見つけていただきたい。非常に魅力的な議員が大勢いる。世の中を変えていくことに燃えていただければと思う。
ここから先も腐った世の中を一緒に立て直していこう。今後ともよろしくお願いしたい。

参議院本会議で代表質問をおこなう山本太郎議員(2025年11月6日)





















