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令和の百姓一揆2026 全国各地の実行委員会からのメッセージ(要旨)

(2026年4月1日付掲載)

 令和の百姓一揆全国行動がおこなわれた3月29日、全国各地でも一斉行動がおこなわれた。実行委員会に寄せられた各地からのメッセージ要旨を紹介する。

 

沖縄県那覇市でおこなわれた「うちなーはるさー(沖縄の農民)」一揆の行進(3月29日)

北 海 道

 

 北海道では札幌、釧路、豊富の3カ所で立ち上がっている。私たち農民は今、大きな岐路に立たされている。遠く離れている地で起きている戦争や紛争が燃油や資材の高騰となって押し寄せ、春の農繁期を迎えた現場に重くのしかかっている。この現実は日本経済がいかに輸入に依存し、脆弱な基盤のうえに成り立っているのかを私たちに突きつけている。食料自給率の低さもまた同じだ。遠い国のできごとが私たちの暮らしと生業を直撃する。そんな危うさのなかで私たちは日々土と向き合っている。

 

 命を繋ぐ農業が軽んじられてきた結果、農民は減り続け、このままでは農民がいなくなるという深刻な危機に直面している。農を守ることは地域を守ること、農民の未来を守ることにほかならない。今こそ声を上げよう。価格保障と所得補償で食と農を守れ! 輸入依存から脱却し、食料自給率を引き上げる農政へ転換せよ、この願いを私たち農民だけのものにしてはならない。国民全体の課題として大きな運動へと広げていきましょう。大地に根ざし、命を育む農の力を信じてともに立ち上がり、未来へつないでいきましょう。

 

奈 良 県

 

 「“主食のお米が手に入らない!”―こんな日が来るとは想像できなかった」とは一昨年から昨年にかけての消費者のみなさんからの悲鳴。そして今は渇水による取水制限で、命の水が大変だ。そしてアメリカ、イスラエルによるイラン攻撃に端を発したガソリン、灯油、肥料、農業資材の連続値上げ。私たち農民が米や野菜や果物をつくるために必要な水、肥料、畜産飼料やトラクターを動かす軽油など、なにもかもが深刻な状況にみんな不安が募っている。消費者からも「農家がどんどん減っていって心配だ。安心安全で日本の大地からとれたおコメや野菜をずっと食べ続けたい」の声がみんなの思いだ。

 

 昨年の米騒動で「朝早く行列をつくりコメを買う瑞穂の実る国のうつつよ」と詠んだ明日香村の農婦は、百姓一揆を「軽トラに旗なびかせてデモ行進百姓さけぶ令和の一揆」と詠んでくれた。百姓一揆はこの国の食と農を守り続けてきた農民と消費者をつなぐ架け橋だ。みんなで頑張りましょう。

 

山 口 県

 

 令和の百姓一揆、昨年に続いて山口県でも農家や消費者が結集する。江戸時代末、長州藩は倒幕の原動力の一つになった。そのきっかけは藩全体を巻き込んだ天保の百姓一揆だった。村々の特産品を藩の専売品にして農村の収入を横取りしようとした政策に怒った百姓およそ10万人が一斉に蜂起したのだ。その反省から天保の藩政改革が進められ、身分の違いをこえて力を合わせたことが明治維新につながった。子どもたちが餓えることのない世の中にするために、今こそみんなで力を合わせよう。

 

福 岡 県

 

 私たちは2026年令和の百姓一揆実行委員会と連帯し、九州の最大都市・福岡市中央区天神より、令和の百姓一揆@福岡の烽火を上げる。福岡県では10年後には約32・2%の農地で担い手が不足になると国に報告している。福岡県の農業も危機的状況にある。現在、私の地元である筑紫野市には大きくわけて3カ所の中山間農業地域がある。そのなかを地区ごとに回り意見を聴かせていただく、中山間農業を語る会という試みを現在続けている。現場だからこそ、今だからこそ、聞こえる声の大切さを深く噛みしめている。

 

 これを議会に持ち帰り、動きを作り、全国にも通ずるきっかけができないかと腐心している。私たちもみなさんと心を合わせ「農家が生活できる欧米並みの所得補償」を実現するよう国に求めて行動していく。

 

南筑後(福岡県)

 

 南筑後では昨年の大牟田市に続いて今回は筑後市で開催することにした。昨年福岡では四月に大牟田市での「食と農の今を考えるシンポジウム」に110人参加、県南での「食と農の課題を考える南筑後懇談会」の立ち上げと2度の学習会、そして11月に全県規模での「日本の食と農の未来を考えるシンポジウム『飢える、かそれとも植えるか』」に220名参加と、この課題で連続してとりくんできた。本日の行動をこれまでのとりくみの地続きのものと位置づけている。

 

 今回私たちは「農家の数が激減している。市民のみなさん、これでよいのでしょうか?」をメインスローガンにして消費者に呼びかけていきたいと思っている。まだまだ私たちの主張が世論を動かすには至っていない。今日の行動を1日だけのできごとに終わらせないように引き続き努力したいと考えている。全国の志を同じくするみなさん、ともに頑張りましょう。

 

人吉球磨(熊本県)

 

 人吉球磨地域は2020年7月の豪雨災害で甚大な被害を受けた。未だに復興復旧道半ばだ。鉄道はいつ復旧するかわからない。これで再び災害が起き、九州高速道路が通れなくなったら盆地全体が孤立してしまう。そんなとき食料供給困難地域にならないよう農家は頑張っている。

 

 しかし全国の例にもれず、百姓の高齢化、後継者なし、耕作放棄地の増加、人口減少はとどまることを知らない。1機100億円の戦闘機を100機買うお金があるのであれば、その分農家の所得補償に回し、農家が安心して暮らせる、生活できるようにしてほしいと思う。

 

 消費者もマスコミもコメの値段が上がったの下がったのと騒ぐが、生産者の立場からの発言や報道にはお目にかからない。生産者、消費者、マスコミ一丸となって食の安全保障を要求していこう。ここ五年が正念場。全国の百姓一揆と連帯し、人吉球磨も頑張ります。

 

沖 縄 県

 

 今年も令和の百姓一揆の全国一斉行動の日がやってきた。一向に改善されない農政、農業をとりまく状況。人は食べ物がなければ生きていけない。食の自給は国防そのものだ。それを担う農家は国防の最前線にいる人たちだ。食料自給率が低い日本。そのなかでもとりわけ厳しい状況にあるのが沖縄だ。

 

 私たち沖縄の農家(はるさー)とその応援団は、農家が安心して暮らしていける仕組み作り、新しい人たちが農家になりたいと思える、そして農の裾野を広げ、多くの人たちが半農半X的暮らしを始めることを目指す。

 

 重く厳しい現実ではあるが、決して希望は捨てない。沖縄らしく明るく楽しくアピールしていく。「何の種?」「未来の命の種」。「何のため?」「未来の命のため」。日本中の農家とその応援団、ともに連帯し、大きなうねりをつくっていこう。

 

浜松(静岡県)

 

 3月29日令和の百姓一揆全国に呼応して浜松でも開催する。イラン侵攻で食料安全保障の関心がますます高まるなかで、備蓄米の買い戻し・買い入れが大きく注目されている。政府は適正備蓄量を100万㌧としてきたが、昨年備蓄米を約60万㌧放出した結果、現在32万㌧、1カ月半分しかない。しかも古古古古米(21年、20年産米)で、通常では家畜のエサに回されるコメだ。26年産がもし不作になれば米騒動の再来だ。鈴木農水大臣は「買い戻しの環境にない」として放置し、食料安全保障に背を向けている。備蓄米の買い戻し、25年産の買い入れを早急におこなえば80万㌧の回復は可能だ。

 

 一方、備蓄米の買い戻し・買い入れ放置により、コメ市場は飽和状態になり、米価大暴落の危険にさらされている。備蓄米の買い戻し・買い入れは消費者にとっても生産者にとっても緊急の課題だ。ともに声を上げていこう。

 

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