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下関の沖合人工島に難民収容所

 19日付の産経新聞が「山口県下関市が朝鮮半島有事における多数の難民を想定し、対処方針の検討を独自に始めたことが18日、市関係者への取材で分かった」と報じて物議を醸している。議会でも居眠りばかりしている前田晋太郎が、こんな時だけ張り切ってどうしようもないな…という声も聞こえてくるが、そんな悠長なことも言っておれない。首相お膝元で安倍事務所の秘書上がりが市長をしている下関市役所の内部で、朝鮮半島有事が「起こる」と見なして「独自に検討を始めた」というのだから。「生物・化学兵器をもつ工作員が、難民を装った場合にも、対応が可能となる」等々記しているところを見ると、対応する軍隊が駐留しはじめることもあり得るのかもしれない。いずれにしても、前々から市民が不安視していた軍港化へのプログラムが動き始めたことを感じさせている。

 

 何でもかんでも安倍事務所及び安倍晋三を忖度してきた下関市役所だけに、勝手に張り切っているのか、はたまた第1次安倍政府の時期に「六連島に北朝鮮の潜水艦が攻めてきた!」(想定)といって実働訓練をした時のように官邸直結で事が動き始めたのか、いまのところ明らかでない。しかし、かつてのミサイル騒動の際には臨検港に指定され、さらに米軍から有事の際には24時間以内に稼働する重要港湾に指定されている港町だけに、朝鮮有事が起きることを前提にした動きは心穏やかでおれないものがある。

 

 人工島の建設がはじまった90年代半ばといえば、安倍晋三が晋太郎から地盤を譲り受けた時期と重なる。この二十数年の間に750億円以上の税金をつぎ込み、安倍後援会幹部の関門港湾建設などが結構な額の仕事を請け負ってきたことはみんなが知っている。まだ第1期工事すら終わっておらず、最終的にはいまの3倍強の島をこしらえる壮大な計画だ。この島に難民収容所をこしらえて、さらに難民だけにとどまらない諸々の機能を追加したり、朝鮮有事の兵站機能を備えることだってあり得ないわけではない。朝鮮戦争の際に対岸の小倉や板付空港が担っていた負傷兵士たちの受け入れ先として、医療施設(下関の総合病院を統合する計画が進行中。場所は未定)を備えることもあり得る。「有事対応を理由に防衛省の予算で作ってもらえれば、市財政にとって渡りに船じゃないか」「安倍先生が首相在任中の今やらなくていつやるの!」などと言い出しそうな役人の顔が思い浮かぶほどだ。

 

 使い道がない無用の長物だったはずの人工島が、四半世紀の時を経て軍事利用への布石が打たれようとしている。既に周辺の都市改造は完了済みで、戦車が走っても大丈夫そうな巨大道路群が連結して、新幹線や鉄道、さらに北浦の海岸線、対岸の北九州にアクセスする環境も整っている。近年は世界最大の22万㌧級の大型艦船が接岸できるようにする工事も始まり、「空母でも想定しているのだろうか?」と話題にもなっていた。軍港ならば、有事の際にミサイル攻撃の標的にされることを覚悟しなければならない。「安倍先生!」とおべんちゃらをいっていたら標的になってしまった…では笑えない。

 

 目下、戦争が起きるかもしれないという不安や危惧が基地の街を始めとした地域では高まっている。標的にされる危険があるのだから当たり前だ。そのなかで解せないのは、日本政府が有事にならないような外交努力を何もしないことだ。むしろ煽るだけ煽って、火事場泥棒みたく張り切っている感じが胡散臭く思えてならない。 武蔵坊五郎

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