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牙城死守で身を乗り出す清和会 山口4区補選 地元頭越しの候補者擁立劇 一体誰が決めたのか? 記者座談会

 安倍晋三元首相が統一教会に怨みを抱く信者2世から銃殺されたのを受けて、衆院山口4区では、この春に補欠選挙が実施されることになった。直後には、前代未聞の銃殺事件へのショックもあってか、地元で「次の候補」について口に出すことは憚られていたものの、山口県民葬(昨年10月15日)を過ぎたあたりからさや当てが熱を帯び始め、幾人かにバッテンがつくなかで、この年末になって下関市議会議員の最右翼が唐突に候補者として発表される事態となった。ところが、安倍派のなかでもごく一部が秘密裏に進めた人選だったことから、この候補者擁立劇が思いのほか物議を醸し、次期衆院選の新3区を巡って安倍派VS林派のバトル再燃すら囁かれる事態に発展している。山口県内のみならず、中央政界、メディア界隈をはじめとした関係者からの問い合わせも多いことから、記者たちで取材メモを持ち寄り、いまわかる範囲で状況を分析してみた。

 

新3区めぐり林派との矛盾激化

 

  まず前提として、図を見たら分かるように山口県は「10増10減」の煽りを受けて次期衆院選(2025年10月任期満了)からは選挙区が再編され、1~4区だったのが1~3区に減る。そのことによって代議士ポストは一減らされてしまう。従って、今回の補欠選挙は任期満了までの2年半しか期間がない、いわばワンポイントリリーフとしての意味合いしかない。その間に解散総選挙がないとも限らないし、まさにほんの僅かな期間の腰掛けとなる。本戦は誰がどう見ても次期衆院選であり、その際に山口県の新3区と新1区がどうなるのかが最大の注目点になっている。イス取りゲームがはじまっている。笑顔で向かい合っているように見えて、実は利害をかけて机の下ではつねりあいっこをしていたり、握りあいっこをしているのだ。

 

  補選については当初、「誰か適当なのを立てておいて、新3区には林芳正が戻ってくるのが順当だろう」と見なす向きが地元では大勢を占めていた。高齢化した安倍派の幹部衆もこれを機にみな引退し、隠居暮らしに入る――というものだ。しかし、年末まで来て、どうも補選候補者の選定段階からその空気がおかしいのだ。親分を失ったとはいえ、この選挙区に君臨してきた安倍派がおとなしく落城するわけがないといえばそうだろうが、せめぎあっているというか、踏ん張って抗っているし、何なら新3区も安倍派で死守するといわんばかりの動きになっている。林派を懸命に牽制しているような光景だ。それについて、当事者でもない者としては「のこった、のこった」と時折声かけしながら眺めているような状態だ。

 

 補選については昭恵がまず出馬を断り、安倍晋三の実兄である寛信の子息の名前も挙がっていたが、本人が固辞してゴッドマザーが激怒しているとかの話が飛び交っていた。しかし、県民葬が実施される前後には「年内で安倍事務所は解散」が既定路線としていわれ始め、安倍家が選挙区から撤収するのにともなって秘書たちも給与がもらえなくなり、懸命に就職活動に勤しんでいた。安倍家としてはどう見ても終わりで、秘書たちも実質的に放り出されたようなものだ。

 

 その後は、下関市長の前田晋太郎や江島潔の名前も補選候補として挙がっていたがこれもなしになり、市議会の若手にすぎない吉田真次みたいなのが年末になっていきなり補選の候補者として担ぎ上げられた。安倍派のつなぎ役としては「軽量級にも程がある」という意見も少なくないが、他にやるものがいない状況を端的にあらわしている。前田晋太郎については、その点よく分かっていて上手に逃げたという見方がなされている。

 

 問題は、こんな人選をいったい誰がどこで進めたのか? だ。その経緯を誰も知らず、安倍派の幹部たちすら蚊帳の外に置いたまま、「昭恵さんと伊藤会長(安倍後援会)の要請を受けて立候補を決意いたしました」「“あなたしかいない”と昭恵さんからいわれました」などと会見及び個別で周囲にいっている。「昭恵さんと伊藤会長」を錦の御旗にしているというか、印籠にして、その他のとくに安倍派の下々に異論をいわせず黙らせるような手口にも見えて仕方がない。要するにトップダウンで事を動かした。

 

 いずれにせよ、その他の誰にも相談なく、自民党下関支部や豊浦・長門の支部のなかにおいてさえ何らの論議もなく、あいつでもない、こいつでもないという経過もなく、一部だけで極めて秘密裏に候補者擁立まで突っ走ったことから、自民党関係者のなかでこそ「誰が決めたんだよ!」の大合唱になっているのだ。当然といえば当然だろう。

 

 先を越された先輩地方議員のなかでは本気で「なんでアイツなんだよ!」と立腹しているのもいる。いざ、吉田が代議士になったとして、そんな先輩議員たちが「吉田先生!」といって敬えるかというと、決してそんな関係ではないだろうし複雑だろう。下関市議会のなかですら微妙だ。安倍事務所の存在があったから副議長にまでなれたし、年上の議員たちも辛抱してきたが、抑えが効かなくなったもとで以前と同じような縛りが効くはずなどないのだ。

 

  安倍派幹部たちすら経緯を知らない謎だらけの人選なのに、林派に相談があるわけもなく、こちらも本音では「筋が違うのではないか?」と反発している。林派は箝口令が敷かれているのか口数は少なめだが、「これって、新3区を巡る宣戦布告なのか?」と腕まくりをしている人だっている。選挙区の自民党関係者のなかで正式な議論もなく、降ってわいたように候補者擁立まで突っ走り、安倍昭恵が首を突っ込んで「新3区も安倍派のもの」といわんばかりの流れに対して、「はいそうですか」というわけにはいかない。そのやり方は周囲を出し抜いた先手必勝だった。ハレーションが起こるのは当然だ。下手なアクションは起こさないだろうが、感情的には面白くないのも無理はない。

 

吉田真次って誰だよ! 自民党員内でも波紋

 

2021年10月衆院選での安倍晋三と吉田市議(左端)

  巷では、そもそも吉田真次って誰だよ! が一般的だ。あちこちで聞かれる。安倍事務所が全面的に組織票を割り振って抱えてきたといわれる若手だが、市職員にいわせると「下関市議会のネトウヨ」なのだそうだ。副議長だったということも含めて存在自体を知らない人間が地元では大半を占めている。この男が副議長時代に公用タクシーチケットを使い放題で、夜の飲み会帰りに友人を大回りして送ったり適正使用でないことは明らかになっているのに、返金すらしていないこともあまり知られていない。事情を知っている市政関係者たちのなかでは、「せめてタクシーチケット代くらい身ぎれいにしてから出馬したらどうだろうか…」という声もあるほどだ。

 

 B 豊北町の二見出身で、安倍派町議(合併後の下関市議)だった藤尾憲美の甥っ子だそうだ。関西方面の大学を出てから大阪府議(社会党から自民党に転向し、その後は維新に移って吹田市長になったものの、汚職を追及されてポストを追われた)の秘書をしていたのだそうだ。そこで安倍晋三に見初められて、20代にして下関市議に抜擢された人物だと安倍派の関係者は解説していた。安倍事務所丸抱えの市議としては、吉田と井川(統一教会の支援を受けている)という見方がもっぱらだ。2月初旬の市議選で、この2人は安倍事務所の存在がなくなったもとでどうなるのか実力が試されていたが、吉田についてはある意味「渡りに船」になっているし、本人にとって「国政転出」すなわち「夢は防衛大臣」に向けてのビッグチャンスなのだろう。

 

 とはいえ、吉田の地元後援会では「何の相談もなくどういうつもりか!」と激怒している人も少なくない。豊北町の唯一の保守系市議として、水産関係者はじめ応援してきた人もいるわけで、無下にされたことへの感情が渦巻いている。いくら市議選で安倍事務所采配の組織票を割り振ってもらえているからといって、地域代表枠としての支持基盤も当然ある。後継者を誰にするのか等々、地域とも相談するのが筋ではないか――と。それもなくいきなりワンポイントリリーフの候補として指名され、地域から市議がいなくなることへ「無責任ではないか」という感情が強い。その後、「市議に戻ります」となった時、地元票が果たして元通りに集まるのかは微妙だ。そういう意味では大きな賭けでもある。「夢の防衛大臣」に向けて、補選を勝ち抜いた暁には、現職優先の自民党ルールに基づいて比例ポストをもらえるのでは? みたいな願望を口にしている周囲の関係者もいるが、客観的に見るとワンポイントリリーフ感は否めず、「軽量級」といわれていることがすべてをあらわしているように思う。

 

  だいたい「昭恵さんと伊藤会長の要請」などというが、安倍後援会は下関市内は生殺し状態でかつがつ首の皮をつないでいるにしても、豊北・豊浦、長門は解散してしまっている。いまさら後継者選びに顔を突っ込んでくるのもおこがましい。というか、下関市議選すら「主人が亡くなったからか、今回は雨後の竹の子みたく出てきてますが、わたしは一切調整や応援に関わるつもりはございません」(支持者宅にて安倍昭恵談)などといっている者が、山口4区最後の補選候補擁立に立役者としてしゃしゃり出てくるというのも常識的には考えにくい。

 

 本人自身が出馬を固辞し、関わりたくない安倍家の後継者ポストを巡るゴタゴタに首を突っ込むだろうか? 単純に疑問だ。それが事実なら安倍昭恵が例の如くとことん厚かましいし、選挙区を私物化していることのあらわれにほかならないが、それは作り上げられたストーリーであって、抜けるに抜けられない伊藤会長を引きずり出して吉田擁立劇として仕立て上げた背後勢力がいるというのなら、むしろすべてに合点がいく。その背後勢力が地元の都合や力関係などまるで理解しておらず、ある意味バカではあるまいか? とも思うが、補選のみならず新3区も清和会所属の候補に1議席を持たせるためにトップダウンで吉田真次を担ぎ上げた――これが真相なのではないか?

 

 A 具体的に吉田の選挙を誰がするのか? を考えてみても疑問だらけだ。これまでは「出てきて選挙を手伝ってくれ!」と安倍事務所が企業群に呼び掛けて、それに応じて企業が選挙業務に加勢していたが、若い吉田や彼が雇った秘書とやらに「出てこい!」といわれた場合、逆に「オマイが頭を下げに来いよ!」といわれてもおかしくないのだ。企業だけでなく市議、県議だって誰がいうことを聞くというのか、むしろ教えてほしいくらいだ。選挙戦は果たしてサマになるのだろうか。

 

 というか、安倍事務所の私設秘書たちも懸命の思いで再就職先を探してきたわけで、ようやく見つかったとか、どこそこの職場らしいとか固有名詞も含めて話が飛び交っている状況だ。その職をなげうって正味2年半になるかもわからぬ秘書業務につきあう人間がどれだけいるというのだろうか。元のメンバーがそっくりカムバックすることも考えにくい。吉田の秘書を誰がやるのか? も注目されている。安倍事務所になりかわる存在は安倍事務所しかいないし、代議士の中央政界での権力も含めて選挙区を抑えてきたわけだ。東大和町の事務所をそのまま利用できたとして、若い吉田に何ができるのか? これは下関だけ見ても、「なんの力もないじゃないか」という見方をする人がほとんどなのだ。

 

地元お構いなしの人選 ハレーションは必至

 

清和会国会議員らが勢揃いした安倍晋三・山口県民葬(22年10月15日、下関市)

  そんな評価も含めての「軽量級」という表現なのだが、では、誰がごり押ししたのか? だ。県民葬には清和会所属の国会議員たちがほぼ全員勢揃いして、まるで清和会葬ではないかと評判になった。その前日(昨年10月14日)に豊前田の安倍晋三行きつけだった飲み屋で、萩生田光一と前田晋太郎(下関市長)が会食したことが自民党関係者のなかで随分話題になった。あそこで前田晋太郎が補選なり、新3区の後継者として名指しされたのだろうが、本人は断ったという憶測がまことしやかに囁かれている。安倍派や林派の御大たちにいわせても、後先考えた時に「それは賢明だ」という見方をする人が多い。色んな意味で。吉田は飛びついたが、補選、新3区と連なっていくバチバチの戦争において、前田晋太郎は自分の秘書時代からこの方の経験も踏まえて及び腰になったというなら、外野席としても“なるほど”と思う。そりゃ微妙だろう。2年半の無謀よりも市長ポストの安泰をとって立ち回るのかもしれない。林派が三木副市長を担ぎ上げるという話もまことしやかに囁かれてきたなかで、それは本人の耳にも入っていないと鈍感すぎる。

 

  吉田真次の人選というのは、色んな角度から見ても地元の事情にお構いない方面から無理矢理動かしている側面が濃厚なのだ。人選自体が幾人もの地元政界の先輩たちを飛び越えていてあり得ないし、それらを黙らせてでも押し切る力を持ち合わせた者が、パワーでもって押し切っていった。萩生田が前田晋太郎を口説きに来たというのもまんざら噂話ではないかも知れないし、東京界隈の清和会幹部が乗り込んで伊藤会長のネジを巻いていると見なされても“さもありなん”なのだ。

 

  この間、東京界隈のメディア関係の知人たちからたくさん電話がかかってきて、山口4区補選や下関市議選について状況を尋ねられた。4区補選については永田町では杉田水脈の名前が挙がっていたそうで、「地元で挨拶回りをしていると耳にしているが本当か?」と真顔で聞かれたので驚いた。下関で杉田水脈が挨拶回りしているなど聞いたこともないし、一般的には山口県民にとって杉田水脈って誰だよ! 状態なのだ。彼女が自民党山口県連に所属していることすら知らない。しかし、安倍晋三の力業で比例区で議席を得てきた。これが2回連続比例で当選しており、3回目は選挙区に挑むのが自民党としては本来の筋だそうで、仮に比例に回ったとしても名簿順位からすると当落ラインであがいているそうだ。ならば4区補選で――と目論む人がいたのだそうだ。すべて東京発の都合の良い話だな…と思いながら聞いていたが、そんな勝手な話すら飛び交っているのが現実だ。派閥の頭数なり、人材確保の都合から物事を考えている者が、勝手に妄想しているのだろう。

 

  吉田真次を選ぶ――。地元では誰も想像しなかったウルトラCだからこそざわついている。つまり、地元安倍派の総意でもなんでもない。これを押し切っていく局面だが、前述してきたように安倍派内においてすら相当に無理があるのも事実だ。これから無理が祟っていくのは疑いない。

 

  補選に関わる日程としては、自民党山口県連は一応公募の体裁をとり、その締め切りが1月19日まで。そして25日に10増10減を巡る最高裁判決が出て、投開票は恐らく4月23日の統一地方選と重なると見られている。まあ、補選は先手必勝で吉田に決まり、野党が弱すぎるのでそうはいっても自民党候補が勝つのだろう。


 問題はその後だ。6月に自民党山口県連の役員改選が控えており、この改選を経た新役員体制のもとで新山口3区の候補者調整が動き始める。安倍派筆頭の友田有(県議)は県連幹事長だが、現状では改選後のポジションは危ういのではないかと見られている。林派としてはここに全力投入するのではないか。

 

清和会VS宏池会の争奪戦 有権者はどう見るか

 

  要するに何がやられているかというと、新山口3区を巡る清和会と宏池会の選挙区争奪ではないか。林芳正及び林派としては現3区に転出したものの、戻れるものなら出身地で地盤も固い下関を選挙区とした新3区に戻りたいというのが本音だろう。ただ、安倍晋三が死んだから帰る――ではあまりに格好が悪いし、みっともない。だいたい、河村建夫をあれだけ攻撃して奪った現3区を直後に放り投げて逃亡するとなると、現3区(宇部市等)の選挙民からすると“ふざけるなよ!”となる。本当に間が悪い男に見えて仕方がないし、股裂き状態で下手に動けない状態を余儀なくされている。新3区について明言できないのにも意味がある。「石橋を叩き回して渡る男」の異名も持っているが、叩きすぎて壊れるのではないか? と思うほど慎重に動いているような感じだ。

 

 D ただ、前哨戦となる下関市議選で、林派は明らかに7~8人の頭数を揃えようとしているように見える。候補者の1人が飲み屋で林派の野望とやらを大声で自慢していたそうで、林派に関係する人々のなかで「あのバカ、黙らせろ」という声も耳にするのだが、牙城を守る安倍派に対してこちらは攻める側になる。下手に動かないでねちっこく外堀を埋めていくのだろう。でも、なかにはそのように足を引っ張るのもいる。「あのバカ」が誰なのかは置いておいて、大言壮語は一回でも当選してからにしなさいといいたいが、既に心が大きくなっているのをあらわしている。「活動的な無知(バカ)より怖いものはなし」(ゲーテ)とか「真に恐れるべきは有能な敵ではなく無能な味方である」(ナポレオン・ボナパルト)とかの言葉が教えるように、頭数を揃えようにも林派も大変ですね…と思うものがある。

 

 A 山口県の次期衆院選を巡っては、新2区は岸信夫の息子の信千世、新1区は順当に高村正大になるのか、はたまた新3区への出戻りを阻止された林芳正が新1区に殴り込みをかけて、今度は高村を比例に押し出す形になるのか、それとも新3区から安倍派の吉田を押しのけて選挙区を奪いとるのかだ。顔ぶれからすると、若い経験も乏しい兄ちゃんたちばかりとなることが図からもわかる。何をもって重量級といい、軽量級とするのか基準についてもよくわからないが、林芳正からすると軽量級であろう者ばかりが衆院の選挙区に候補者としてとり巻いているのが現実だ。

 

 前回衆院選で、万年参院議員だった林芳正が堪えきれずに3区横取りを仕掛け、本戦突入前に河村建夫をはじき出した。故郷の下関を捨てて宇部市に住所を移し、これからは宇部を拠点に総理総裁を目指すという方向に舵を切った。その矢先の出戻りが社会的に許されるのかというのもある。安倍派としては、そんな筋の通らないことが許されるか! というのだが、こっちもまた安倍派の牙城が崩されてなるものか! と必死に抗っている。安倍派をトップにしてできあがったピラミッドの構造が崩されては、利害が侵されて堪らないという都合からだ。

 

 ただ、これまで業界、団体、各組織を動かし、繋いできた秘書軍団は安倍家撤収と同時にただの人になった。私設秘書として安月給とはいえカネを出してきたのは岸・安倍家であって、ボランティアで「安倍派の牙城を守れ!」と義憤に駆られて立ち回る者などいない。相応のカネを出す者がいるならまだしも、跡目がおらずに安倍家が選挙区から引き上げようかというのに、選挙区を清和会所属の者が死守するのだといって東京から手を突っ込んだところで、どれだけ持ち堪えられるのかは微妙だ。

 

 B 現状では地元について何ら理解のない者が手を突っ込んできたというのがありありで、引退しようかという年配者を引っ張り出して「安倍派の牙城を守れ!」をやっている。そして恣意的に担ぎ上げた後継者が吉田真次というから、吉本新喜劇みたくみながドタッと倒れている。杉田水脈どころでない彼のビックリ発言録についても、今後一つ一つ検証していけば良いのではないか。それらを見て、彼が国会議員にふさわしいかどうか、否、市議会議員としても適格な資質を備えているのか、公用タクシーチケット問題に対する対応ともども有権者が判断することが大切だ。善し悪しは有権者が考えることなのだ。

 

 C 山口県選出の国会議員どもによるイス取りゲームは、第2ラウンドに突入したということだ。

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この記事へのコメント

  1. 夜明け前 says:

    岸信夫の引退も確実視され、その後釜に息子の信千代の出馬が予想されている。山口県の政治家が、林芳正外相はともかくとして人材がいないことを露呈していると言ってよい。
    長年の自民党一強支配で世襲が常習となる一方で有力な野党候補者も出ないために選挙民は選択の余地がなく、絶望的な状況にある。

    これは日本全国に共通するものだが、山口県は最も酷い典型と言えるだろう。
    山口県が明治維新以来の中央政権との癒着構造によって利権を貪ってきたことは、表向き語られることは少なかったが安倍の横死以降、安倍岸を中心とした山口県政治が全国的に注目を浴びている。
    そして、安倍岸高村をはじめとする、統一教会との強いつながりは明瞭になりつつある。江島潔や北村経夫なども全国的なメディアやSNSで名前が取り沙汰されている。
    杉田水脈などは論外である。

    これが山口県の実情であり、決して県内の政治論議で終わるものではない。ある意味山口県の恥部が全国に注目されていることを県民すべてが自覚すべきであろう。

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