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「もう悪いことしませんから…」 下関市議会で公用タクシーチケット問題を追及 認めるなら公金返還を

 下関市議会議長・副議長が公用タクシーチケットを私用の飲み会の帰りなどに頻繁に使っている――という市民の声が各方面から寄せられたのは、2019年2月にあった市議選の前後だった。当時の議長は戸澤昭夫(豊浦町・自民)、副議長は亀田博(旧下関市・自民)。人口が減少し、とくに旧四町の農業・漁業・商工業の衰退が著しいなかで、地域の振興を真剣に考えることなく派手に飲み歩き、帰宅するのに市民の税金を使っているという怒りの声だった。寄せられた事例のなかには「公用タクシーチケットを一緒に飲んだ人にまで配っているがいいのか」といったものもあった。2019年2月27日に正副議長は交代し、議長・林透(豊浦町・自民)、副議長・吉田真次(豊北町・自民)になっている。下関市議会12月定例会で11日、本池涼子市議(本紙記者)が一般質問で三度この問題を追及した。

 

12月定例会・本池市議が一般質問

 

 市民の声を受けて調査チームが情報公開請求などをおこなった(調査期間…平成30年1月~令和元年8月)ところ、夜11時、12時など遅い時間帯に唐戸や豊前田から自宅へ帰っているケースが大部分を占めていた。全225回(144万9740円)のうち公務証明がないものが143回と全体の6割を占め、複数乗車や、知人を送迎してタクシー代が膨れ上がったケースも含まれていた。内訳は以下の通りだ。

 

 戸澤昭夫(前議長)…69回、49万2900円(調査期間14カ月)
 亀田博(前副議長)…20回、3万3080円【同14ヶ月)
 林透(現議長)…58回、28万5660円(同6カ月)
 吉田真次(現副議長)…14回、12万8900円(同6カ月)

 

 4人合計で94万540円もの公金が、公務の証明もないまま支払われていた。

 

左上から時計回りに、戸澤前議長、亀田前副議長、吉田議長(現)、林副議長(現)

 この問題を指摘されたのちも議会内で是正する動きはなく、昨年度末に確認したところ、「悪いことをしたわけではないので、返金していない」との対応だった。調査チームは「これは明らかに不正・不適当な使用である」として、公費の返還を求めるとともに、市長に対し返還を求めるよう求めた住民監査請求をおこなった。しかし、市監査委員はこれらの使用について、「すべて適当と判断する」という結論を出し、これらの公金支出を追認した。「公用車が使用された日は公務があった日」であり、公用車が使用されなかった日の五回分についても「公務があったことを確認した」という理由だ。この論理では、夕方五時に公務が終了し、私用の飲み会帰りに公用タクシーチケットを使用するのもOKということになる。

 

 さらに、6月定例会で本池涼子市議が議長・副議長の公用タクシーチケットの問題を一般質問しようと質問通告を提出すると、議会事務局はこの発言通告の受理を根拠なく保留したうえ、その後の3日間で「一般質問等の質問における議会に対する発言通告はこれを受理しないものとする」とする一文を市議会の先例集に追加することを議会運営委員会に提案。議会運営委員会はこれを承認し、本池市議の一般質問を不受理とした。追及されたくないという議会トップと議会事務局の都合だけで、議会をだれからもチェックされない「聖域」にした。

 

 公務証明のないまま公費支出されたタクシー代は現在も返還されていない。ただ、監査結果で「議会事務局内で使用するタクシーチケットに明文の使用基準がないことを確認した。文書によらない基準では混乱が生じるおそれがあるため、市長において改善が必要と考えるところである」との文言が付されていた。

 

 これを受けて今年7月1日付でつくられたのが「下関市議会公用車(正副議長車)・タクシー取扱要領」である。これまでの使用方法を正当化したまま定めた規定のため、公務終了後の私的な飲み会帰りにも使用可能であると解釈できる内容となっている。

 

 本池市議はこの要領の曖昧さを12月定例会の一般質問で指摘したが、説明責任を負う議会事務局は先例集を理由にしてか説明に立たず、総合政策部長が答弁し、質問に対する回答はなされなかった。公費支出の最終責任者である前田市長に至っては「もう悪いことはしないから信じてほしい」という始末だった。ことは公費支出の適否であり、信じてほしいのであれば、これまでの使用方法がどのように不適当であったのか、どう改めたのかを市民に対して明らかにすることが不可欠である。

 

 前田市長はこの問題を「議会内の運営」と捉えており、「公費支出に対する説明責任」との区別がついていないことも12月議会のやりとりを通じて浮き彫りになった。

 

■執行部との質疑応答(概要)

 

一般質問で追及する本池市議(中央)

 本池 下関市では、市長・副市長・教育長・市議会正副議長に公用車が用意されているが、公用車やそれにかわる公用タクシー券の利用について、とくに正副議長分について疑問や不信の声が多くの市民の方々から出て住民監査請求があったことはご存じのとおりだ。ただ、疑問や不信を持たれる利用についてだが、そこには使用基準や取扱要領があり、それにもとづいて使用され公金が支出されている。市長・副市長分については今年四月に、正副議長分については七月一日にそれぞれ公用車とタクシーの取扱要領を定めたということなので、その内容等について質問する。また教育長分については、平成29年12月1日から公用車利用基準が定められているので、これについても質問する。

 

 公用車、タクシーの取扱要領だが、公用車やタクシーの使用は即公金の支出につながるものであり、これは市長や議長等が公金を使うことができる範囲を定める極めて重要なものである。したがって、取扱要領は公金の支払いが無制限に広がらないよう、限定的で歯止めが効く規定でなければならない。市民から「おかしい」「公私混同だ」という不信感や疑問を少しでも持たれるような取扱要領であってはならない。しかし、この取扱要領を読んでみると、とくに正副議長分についてはいくらでも拡大解釈ができるような極めてあいまいな定めになっているように思う。これでは正副議長分の公用タクシー代に多くの市民が疑念を抱くのは当然だ。市長も議長も市民のお金を預かっている立場であって、市民からお金を預かっている立場の者が、自らお金を使うことは、その使い方について市民にいささかの疑念も持たれてはならない。市民にご理解いただけるよう質問に明確に答えていただきたい。

 

 まず市長、副市長の公用車、タクシーチケットの取扱要領についてだが、公務会合のない飲み事はもちろんのこと、「公務会合後の二次会に出席した場合は使用不可」ということで間違いないか確認する。

 

 竹内総合政策部長 間違いない。

 

 本池 今後、市民から疑念を持たれることのないよう厳正な運用をお願いする。もう一点質問だが、この取扱要領のなかで、「ただし、公務の前後において、その遂行上もっとも効率的な場合は使用可」というのはどのような意味か。

 

 竹内総合政策部長 公務である自治会の互例会と消防出初式の間に公務外用務に移動するような場合などを想定している。公用車で一連の移動をおこなった方がもっとも効率的であり、公務が遂行できるという判断の下で入れている。また、公務外の行事から公務への移動、公務終了後の公務外への移動についても、その時間を活用して常時市長との連絡・伝言等をおこなうこともあるので公用車を使用することもある。いずれにしても市長として公務を円滑にまっとうするため、使用行為の前後の状況、あるいは行く場所等を勘案したうえで総合的に公務遂行上必要と認められるかどうか、取扱基準に照らして判断したいと考えている。

 

 本池 教育長分についても、公務場所への行き帰りで、公務後の飲み会や公務会合後の二次会後の帰りはだめということで理解してよいか?

 

 徳王丸教育部長 最終の移動時間が19時をこえると見込まれる場合はタクシーを利用することとしており、次の移動まで公用車の待機時間が3時間をこえる場合もタクシーを使う。お尋ねの件は基本的にタクシーを使うことになっている。

 

 本池 公務会合後の二次会後はだめということでいいか。

 

 徳王丸教育部長 飲食を伴う会合があった場合に、それが公務であればタクシーでも可である。

 

公金支出されるも 説明できぬ取扱要領

 

 本池 次に、議長、副議長の公用車、タクシー取扱要領【下写真参照】についてだ。先に述べたように、この取扱要領は公用車やタクシーの使用、すなわち公金の支出範囲が拡大しないよう、限定的に、また、使用に疑義が生じないよう明確に定めなければならないものだ。しかし、この取扱要領は規定が極めてあいまいで、従来通りいくらでも拡大解釈できるような規定になっているように思う。これでは多くの市民が疑念を抱くのは当然だ。市民の方から寄せられた疑問点を聞くので、その疑問に答え不信を払拭するよう、市民にわかりやすく明確に答えてほしい。

 

 まず、この取扱要領を定めるにあたって、類似都市または県内他市の状況は調査されたのか。

 

 竹内総合政策部長 市長部局としては承知していない。

 

 本池 定めるにあたって、市長車の取扱要領がどのようなものか確認されているか。

 


 竹内総合政策部長 議会事務局が要領を作成するにあたり、参考までに秘書課から市長・副市長公用車タクシーチケット交際費取扱要領を渡している。

 

 本池 次に、「使用者について」の(1)―②にある「その他庶務課長が特に認めた者」についてだが、どのようなケースを考えているのか。

 

 竹内総合政策部長 「普通地方公共団体の議会の議長は議場の秩序を維持し議事を整理し議会の事務を統理し議会を代表する」、このうち「議会の事務を統理し」という部分に当たるので、市長部局としては予算執行上、つまり正副議長が公務上公用車を使ったりタクシーを使ったりする予算措置はしているが、判断については議会事務局以外にできないと考えている。

 

 本池 これはすでに5カ月間運用されているもので、これにもとづいて公金の支出がされている。公金の支出について執行部として答えられないのはおかしいのではないか。もう一度丁寧に説明をお願いする。

 

 竹内総合政策部長 一定の範囲内での公金の支出については建前上は長の執行となっているが、議会事務局長に委任している。委任している範囲のなかでこの要領をきちんと判断したうえで、適正に判断しているということで、分離している出納室、会計管理者への支出命令という形になる。市長部局としては委任している範囲内できちんと対応していただいているものと考えており、その運用について了知するところではない。

 

 本池 すでにタクシー代として公金が支払われているわけだが、市長部局として答えられないというのであれば、だれが答えるのが適正なのか。
 議会運営の内容などであれば答えられないことは理解できる。だがこれは公金の支出であって、市民に説明しなければならない事項だ。総合政策部長が答弁されているが、聞きとりのさいにも、「一般質問は議員が執行部に対しておこなうものであるから、だれが答えるかについては関与しない」と伝えている。市民に対してはこのたび給付や支援などがあったが、これはダメ、これはいいなど基準があり、市民は納得がいかなくても一定の基準でやられているから仕方がないと受け止めている。説明責任があるので、払われる、払われないの区別があると思う。タクシー代の議会の使用について、税金を支出しておきながら議場で説明できないのはおかしいのではないかと申し上げている。

 

 竹内総合政策部長 教育長の部分は執行にあたる教育部長が答弁した通りだ。基本的に市民の方がお聞きするのであれば、議会事務局長だろうと考えている。

 

 本池 一応、気になるところを聞いていくので答弁をお願いする。使用方法について、(1)―①の例にある、「その他議会活動上で必要とされる場合」とあるが、極めてあいまいで、歯止めが効かないような規定になっていると思うのでお聞きする。まず、これはどのようなケースが考えられるのか、あるいはどのようなケースを想定しているのか。

 

 竹内総合政策部長 ちょっとお答えのしようがない。

 

 本池 (1)―②「正副議長が正副議長と議員の立場を明確に区別できない場合において、市政の発展、公益の増進等に資するために使用する場合。ただし、疑義のあるものについては、事務局庶務課長が、判例等を参考に総合的に判断するものとする」となっているが、市政の発展、公益の増進等に資するか否かは誰が判断するのか。

 

 竹内総合政策部長 要領に書いてある通り事務局庶務課長と考える。

 

 本池 庶務課長が「資するか否か」を決める判断基準は何か?

 

 竹内総合政策部長 ここにあるように判例あるいは市長部局、教育長等、あるいは市全体の部分を含めて、またその次に書いてある社会通念上相当と認められるという、そういった視点が必要だと考えている。

 

 本池 但し書きの「判例等」とあるが、判例等とは具体的にどういうものが想定されるか?

 

 竹内総合政策部長 行政実例などが想定される。

 

 本池 総合的にというのは具体的に何と何とを総合的に判断するのか?

 

 竹内総合政策部長 社会通念とか、公益の増進に資するレベル、距離など先ほど市長のときにお答えしたのと同じようなことかと思う。

 

 本池 (1)―②例「各種団体との協議・意見交換を行う場合」とあるが、各種団体の定義はなにか?

 

 竹内総合政策部長 議長・副議長がどのような団体と議会運営上お会いしているか存じ上げないのでお答えのしようがない。

 

 本池 各種団体との意見交換と飲み会とはどのように違うのか。

 

 竹内総合政策部長 広い意味では飲食を伴うような意見交換の場もあると考えている。

 

 本池 公金を使う各種団体等との意見交換であれば、正式文書をもらうべきだと思うが、その点についていかがか。

 

 竹内総合政策部長 あった方がいいと思うが必ず必要とも考えていない。

 

 本池 これらのことを厳密に決めておかないと、形ばかりで骨抜きの基準になってしまう。市民の多くが何らかの団体・組織に所属しておられ、厳密に決めておかないと、正副議長はすべての「飲みごと」に公用車や公用タクシーを使うことができるということになってしまう。

 

問われる市長の見解 市民感覚とズレた緩慢さ

 

答弁する前田晋太郎・下関市長

 本池 さらにお聞きするが、「私用の飲み事か」「私用でないか」を区別する判断基準はなにか。公金を使っていいか否かを決める線引き、いわゆる判断基準は明確に定めるべきだと思う。

 

 竹内総合政策部長 お答えのしようがない。

 

 本池 具体例で質問したい。まず、17時15分ごろに市役所での公務が終わり、その後、公的な会合があって、その後、二次会に行って帰宅する場合、公用タクシー券は使えるか?

 

 竹内総合政策部長 市長・副市長の場合は使えない。

 

 本池 17時15分まで公務があって、その後公的な会合はないのに、飲みに行って、夜の10時、11時に帰宅する(実例)。その場合も公用タクシー券を使って帰宅してもいいのか?

 

 竹内総合政策部長 あまりに内容に具体性がないのでお答えのしようがない。

 

 本池 今聞いてきた使用基準は、取扱要領を定める前の使用基準と同じか、それとも異なるのか。

 

 竹内総合政策部長 議会事務局がどのような形でつくったのか、その前の基準も了知していないので、変更点等お答えする立場にはない。

 

 本池 タクシーチケットは、正副議長の申し出によって渡しているのか。もしくはあらかじめ渡しているのか。そのときの飲み事の内容を聞いてから渡すのか。

 

 竹内総合政策部長 総合政策部長としてはお答えのしようがないというお答えになると思う。

 

 前田市長 (質問を遮る)あまりにも話が遠すぎませんか。やっぱりたくさんの議員と執行部のみんないるなかでですね…。

 

 本池 今から市長にもお尋ねするので。公金支出について、みなさん気にしておられるのは、これは7月につくられ、曖昧な基準で公金支出がされてきているものだからだ。今まったくお答えいただいていないが、見てわかるように取扱要領を定めても、いくらでも拡大解釈可能な曖昧な規定になっている。これでは今まで指摘されてきたように正副議長が飲み会帰りに自由に、公用車あるいは公用タクシーで帰っていいという基準になっているとしか思えない。コロナ禍で市民生活は大変な状況にあり、そのなかで一生懸命税金を納めておられる。それなのに正副議長は飲み会帰りに1回で1万円近くかかるタクシー代を自由に使ってよいというのであれば市民は納得できない。

 

 今(前田市長が)ふさわしくないといわれたが、市議会は市の公金支出が適法・適正であるかをチェックするのが本来の役割だ。(前田市長「それは違うといっているわけじゃない」といったやじを飛ばす)。その市議会の正副議長がこのような取扱要領のもとに、市民のお金を飲み会帰りのタクシー代に使うことは大きな問題だ。

 

 「市政の発展、公益の増進等に資するために使用する」場合はいいというが、市政発展のための意見交換会をおこなおうというのであれば日中におこなうべきだ。議会・議会事務局では、連日のように夜の10時、11時、12時に豊前田や唐戸などの飲食店で話していることがどのように市政の発展に寄与すると考えているのだろうか。仮にそうだとして、それでまじめな市政運営ができるだろうか。本当にそう考えているとすれば、それに公金が使われるのなら下関市民にとっては悲劇であるし、このような基準は他市から笑われるのではないかと心配している。

 

 最後に市長にお聞きする。今明らかになったような曖昧な基準で、公用車や公用車にかわる公用タクシー代が公費で支払われることについて、どう思われるか。「このような曖昧な基準では使ったタクシー代を公金で支払うことはだめですよ」というべきではないか。

 

 前田市長 市民が本当に苦労して働いて納められた血税の尊さと重さについては本池さんのいわれる通りだ。1円たりとも無駄であってはいけない。有効に町に還元されなければいけない。市政発展のために使われるのは当然のことだ。ただ私が途中で声を入れたのは、あなたの気持ちはよくわかるが、それは議会内でやっていただかなくてはいけない。わかっててあえて聞いてますよね。だからそれはおかしいんじゃないかって私はいっている。あなたのその言葉の使い方、頭の回転、わからないはずはない。わかってわざとやってるから、ここでやるべきことではないんじゃないですかといっている。
 動かしたいけど動かせない大きな岩を動かしたい、もがいているのはよくわかる。だけどそれは動かせないことないと思う。でもここでやることじゃない。ルールを逸脱してるから、みんながそこに乗ってくれないのではないか。やり方が違うのではないかと僕は思うが。いってることは間違ってないと思う。その正義感は非常に大切なことだと思う。

 

 本池 質問に答えていただきたい。「このような曖昧な基準で使ったタクシー代を公金で支払うことはできませんよ」というべきだと思うが、そこについてどうかと今お聞きした。

 

 前田市長 議会側が定めた要領に沿ってこちら側が公金を支出するというルールでやっている。議会側のルールについては議会側のみなさん、庶務課長、議会事務局長、議員のみなさんで決めていただくしかないのではないか。それが間違っている、市民に向けて正しいものでないというのであれば直していただかなくてはいけない。そうでないとわれわれも執行する責任が問われるだろうと思っている。

 

 本池 市長もいわれたように支払いの最終責任者は市長だ。私がここでわざとやっているとおっしゃるが、公金の支出について議会は聞くことができるのだから、それをやっているだけの話だ。支払いの最終責任者である市長として、この問題は曖昧にしてはいけない問題だと思うし、間違っていたら正すのは当然のことだ。それに対する答弁が、議会のことは議会で決めるとおっしゃった。公金支出でない部分ならそれでいいが、公金支出については市長をトップにする執行部がおかしいといわなければならないので、そこはぜひ正していただきたい。

 

「もう悪いことしませんから」「議員の良識信じて」 前田市長

 

 本池 市長は前回の一般質問のときに、この問題について「市民のみなさんに胸を張って説明ができる公金支出、タクシーチケットの利用の内容についてきちんとした基準をつくっていこうということで、私もやったし議会にも求めた」と回答された。それでできた取扱要領がこのような内容で、市民に対して胸を張って説明できる公金支出の基準といえるだろうか。これから運用されるのであれば正せばいいが、すでに運用され公金が支出されている。だから問題にしている。胸を張って適正にやっているといえるかどうか。

 

 前田市長 今まで「これくらいでいいかな」というのでやってきた経緯があるから、今回新しくつくられたこと(基準)も許されないのではないかなといってるわけですよね。でも、そもそも考えてほしいが、公用車を使う立場にあるのはものすごく使いづらい。はっきりいって。私なんかは人間らしい生活はできない。ほんと。朝迎えに来てもらって、ありがたいが、仕事をして、行きたいところにも行けず、行きたいところがあっても、それが2つ続くとだめだ。1個でも次の用事に向かって逆方向とか、それが公務とあまりにも乖離されている。この解釈はルールでは決められない。任意というか良識のもとに政治家として、行政側のコンプライアンスのなかでジャッジしていくしかない。
 あなたの場合、性悪説に立ってしまっている。このルールのなかでは絶対悪いことをするだろうと。良識の感覚から必ずはみ出してやってしまうだろうと思ってしまうから、そういうふうにいわれるが、きちんとした感覚でもうやってますから。もう悪いことしませんから。議長もそうだ。これからずっとそうだ。ほんとにマジで。聞いて信じてほしいなって思う(この後、シーモールでの公務後、私用があり自費で移動した話を延々と展開)。これじゃだめですか?

 

 本池 市長がそうされているのはわかる。市長の基準を見る限り「公務以外に使わない」となっている。(議長・副議長のタクシー利用について)これまで住民監査請求の件から質問してきたが、市民の声がなければ、この問題も浮上してこなかった。正さなければいけないことはわかっておられ、基準をつくった。しかし、できた基準がこの内容ではだめではないか、という話を申し上げている。市長の基準、教育長の基準と照らし合わせてどうか。さらに議場で説明できないから、それが市民に伝わらない。きちんと答えていただければ市民にも信用されると思う。

 

 最近、新型コロナの影響で飲食のチェーン店の閉店が連続している。市内のホテルが閉じたことも話題になっているが、市内のあちこちで自分の力ではどうしようもないコロナという事態で、職を失ったり、給料が削減されたりしている方たちが無数におられる。そしてそのような人たちも含めて市民のみなさんが、一生懸命税金を納めておられる。滞納することが許されないから。もしも払えなければ支援も受けられなくなるからだ。課税・納税関係の職員さんも本当に心苦しいと思うが、そうして集めた税金がこのような基準のもとで使われていると知ったら市民はどう思うだろうか。市民に対してこの取扱要領を見せることができるだろうか。

 

 私たち議員全員、市民の代表だ。この議会に所属する議員として、このように、解釈によっては使いたい放題でこれまでと何ら変わらない取扱要領をつくってよしとするのであれば、公金の支出責任を負う市長としての責任が問われるのは必至だ。先ほどもいったが、間違っていたことはきちんと正して、それこそ市民に胸を張って説明できるような取扱要領のもとで公金支出をおこなっていただくよう申し上げる。

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