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飲み会帰りのタクシー代を公金で支払っているのでは? 下関市長、市議会議長の公務用タクシー券使用について

 下関の夜の歓楽街で生業を営んでいる関係者やタクシー運転手たちから、「下関市長や下関市議会の議長、副議長ときたら、夜中に自宅へ帰るのにタクシーチケットを好きなように使っている」「いったいどうなっているのだろうか?」という疑問が寄せられたため、本紙は4月から半年間かけてこの実態調査を進めてきた。取材過程で事態を問題視し、解明のために協力を申し出てくれた有志と記者たちで調査チームをつくり、広く市民にもわかるように調査報告書を作成したので紹介する。この連載は情報公開等によって現在進行中の調査もあるため、その都度明らかになった事実を公表し、「私用で使ったタクシー代を市民の税金で支払っているのではないか?」との市民が抱いている疑問が払拭されるまで検証していく。

 

調査の発端

 

 市長や市議会議長等の公務用タクシー券使用について、おかしいのではないかという情報が複数の市民の方から寄せられた。その要旨は
▽市や議会のトップが公務で使用すべきタクシー券を私用に使っているのではないか。
▽夜遅く飲んで帰るのに税金(公務用タクシー券)を使っている。このようなことは許されないはずだし、許すべきではない。
▽公私混同で許されないことであり、事実を調査して不正が確認されたら(正しく使ったことが証明できないなら)そのお金は市に返還させるべきである。
▽議長、副議長以外の人が公務用タクシー券を使っているようである。
▽徹底的に調査し、当事者の意見も聞いたうえで市民に公表してほしい。
 などであった。

 

 このような市民の疑問、意見に応えるため、市に対し公文書の閲覧請求と関連課所等への聞きとり調査などをおこなった。

 

 今回、市長、副市長、議長、副議長、教育長分の調査をおこなったが、まず、議長、副議長分について調査結果を公表することとした。

 

 なお、この記事をご覧になられた市民、関係者、読者の皆様の率直なご意見ご感想をお待ちしています。是非、お寄せください。

 

Ⅰ)議長、副議長の公務用タクシー券の使用について

 

 現在、議長、副議長は職務上、常勤に近い勤務が求められているため、それぞれに専用の公用車があり、専任の運転手(市職員)がついている。

 

 「自宅~市役所~会議・会合等の公務場所~自宅」と、通勤や公務のための移動には基本的に公用車を使用している。

 

 公務用タクシー券は、やむを得ない理由で公用車が使えない時、あるいは公用車を使うよりタクシーを使った方が効率的である等の場合に使用するもので、公用車の代わりに使用すべきものである。

 

 使用基準については成文の規定はないが、議会事務局は「公務(市役所の行事等)と用務(議長として他団体と会うなどの仕事)に使用する」ということであった。「公務と用務に使用する」という説明は「用務」の定義が不明確である。「用務」とは「議長として他団体と会う」ということだったが、それは公務と考えても問題はないと思うし、それで公務以外のケースがあるのだろうか。他団体とはどのような団体を指しているのか。他団体の内容によっては問題が生じることもある。公務用タクシー券を幅広く利用しても良いようにしようとしているように思える。

 

 いずれにしろ、議長、副議長の公務用タクシー券使用の実態が明らかになったとき、それが公務・用務として市民の理解を得られるものなのか。とくに、「用務」の実態がどのようなものであるか。その点が今後の焦点であり、最大の問題点である。

 

 また、タクシー券の交付について議会事務局は「その日に必要と思われる枚数を正副議長の運転手に預け、運転手が帰る際に毎回渡すようにしている」とのことである。

 

Ⅱ)議長、副議長等のタクシー券使用の実態とその問題点

 

 議長、副議長の使用状況を確認するため、市議会に対して「公務用タクシー券使用に関する公文書」の閲覧を請求した。これに対して「市議会事務局借上自動車使用内訳」と、その基となる使用済みタクシー券を閲覧し、確認することができた。また、公務・用務に使用されたかどうかを確認するために「公務及び用務に関連して使用したことが確認できる市議会議長、副議長及び市会議員に対する案内(出席依頼)の文書等の閲覧請求をおこなった。これに対しても、文書の閲覧ができ、文書を確認することができた。

 

情報公開で出てきたタクシーチケットの一部

 

 さらに、公務・用務に関連して使用したことに漏れがないよう、「文書はないが公務・用務に使用したことが分かっているもの」があれば公務・用務名等を教えてもらいたい旨要請した。これに対して、議会事務局から次のような要旨の回答があった。

 

 「案内文書等がない日はすべて用務をおこなった日である。用務については議会を代表して各種団体(JCなど)との意見交換、要望、それらを聞くことも議会の重要な用務と考えている。その用務については議長としての用務であり、公務ではないのでスケジュール管理までする必要はないと考えている。従って、案内文書がない日はすべて用務をおこなった日であるが、用務の管理まではおこなっていないため回答できない」。

 

 議会事務局として、苦しい答弁をせざるを得なかったのかもしれないが、驚くべき答弁である。スケジュール管理をしていないのなら私用に使ったかもわからないのに、なぜそれが用務のために使ったといえるのか。使用目的が分からないのに、なぜ用務に使ったといえるのか。理解できない回答であった。

 

 この回答ではよくわからないので、再度、議会事務局に「議長、副議長の公務以外のスケジュールは管理していないというのにどうして用務と判断したのか。議長、副議長に聞いて確認したのか。用務と判断した根拠を知りたい」旨を質問したところ、次のような回答であった。

 

 「用務は把握していないが、公金なので私用に使わないでほしいということはお願いしている。ご本人も自覚されているという前提で判断している。もう一点は、迎えに行って送り届けるというのが大前提にある」。

 

 要するに、「議長や副議長が公金でタクシー代を支払っているから私用ではないはずだ」ということのようで、本末転倒である。下関市議会では、このような理屈がおかしいとは思わないのだろうか。これでは市民の誰もが公務用タクシー券が私用にも使われているに違いないと思うだろう。

 

 議会事務局とすれば精一杯の苦しい回答をしたのだろう。しかし、「用務」がせめて月に1~2回程度なら議会の言う「用務」も多少は理解できるが、以下にのべるように14カ月間で69回分、約49万円ものタクシー代が使用目的も分からない「用務」という名のもとに支払われているという使用実態と考え合わせると、とても市民の理解は得られない。

 

 また、議長として他団体等と会って話をしたり要望を聞くことも重要だと力説するが、そのことを全否定はしない。重要性も時によって、あるいは相手によってあるだろう。しかし、議長は日中、時間もある、車もある。他団体から来てもらうこともできるし、行くこともできる。夜の10時、11時に会わなければならない必然性はないはずだ。

 

 議会事務局の説明にある「迎えに行ったから送り届けるというのが大前提にある」という考えが、公用か私用かが問題になっている本件タクシー券使用問題に関して、どのような説明になるのかよく理解できない。今の下関市議会の体質、あり方からすると、「迎えに行ったから送り届けなければならない」というような考え方を持ち出すことによって、不適正な支出を容認し、拡大することにつながるのではないかと危惧(ぐ)する。今の下関市議会では、変な理由をつけて例外的、特例的にでもいったん認めると、それを一般的な例として悪用することにつながっている例が多多見受けられる。

 

 議会としては、議長、副議長にとっての「用務」の重要性を力説したいようだが、平成31年4月に本件調査に入ってからの林議長の用務件数がどのような推移を見せるのか興味深いところである。議長として重要な「用務」が、タクシー券の使用状況を調査されているからといって、減少するようなことはないとは思うが。

 

 下関市議会の公務用タクシー券に対する考え方とその使用状況をみると、公金支出の適法性、適正性の前提条件となる用務の判断が、まったくできていないことがわかる。

 

 また、このようなあいまいな概念を持ち出すことが、議長、副議長の公金の適正な使用を阻害し、不適正支出拡大の原因になっているのではないか。

 

 議会から提出された上述の諸資料を基に、正副議長のタクシー券の使用実態をまとめたものがこの調査報告書である。

 

 平成31年2月27日に正副議長の交代があった。調査期間(平成30年1月分~令和元年8月分)のうち、平成31年2月27日までの14カ月間は戸澤議長、亀田副議長で、その後は林議長、吉田副議長に交代している。

 

 このため、まず戸澤、亀田正副議長分の使用実態を調査、公表し、その後に林、吉田正副議長分について調査、公表することとした。

 

 

1 戸澤、亀田前正副議長の使用実態について

 

 戸澤、亀田前正副議長の使用実態をまとめたものが別表1である。14カ月分の掲載は紙面の都合上無理なので、平成30年3月分、6月分、9月分を示すこととした。

 タクシー券は別表1の使用目的欄に記載されている会合等に出席した、いわゆる「公務」にともなって使用したものであるということである。使用目的欄に記載がないものはすべて「用務」のために使用したものであるというのが議会事務局の説明である。

 

戸澤前議長の使用の実態と問題点

 

戸澤昭夫・前議長

 戸澤前議長の平成30年1月から31年2月27日までの約14カ月間の使用実績を集計したものが別表2である。

 

 ▽使用回数と使用金額はいくらか。また、それは公務・用務(以下「公務等」という)に関連して使用されたのか

 

 使用実績を見てまず驚くことは、議長専用車があるにもかかわらず、その使用回数と金額の多さである。約14カ月間で約82万円。月平均で約5万8000円である。月額8万円をこえる月が4カ月もある。そして市民にとってもっとも重要であり、最大の関心事である「公務等のため」に使われたことが確認できる文書等があまりに少ないことである。

 

 使用目的を確認することができなかったもの、即ち公務等で使用したことが確認できなかったもの(議会の説明による「用務」)が、使用回数114回のうち69回(61%)、支出金額82万2130円のうち49万2900円(60%)となっている。回数でも金額でも約6割が公務等に関連して使用したと確認できないまま公費で支出されていることになる。

 

 また、たとえ公務等を証する文書があったとしても、乗車区間や乗車時間の如何によっては、公務等との関連性が薄くなる。場合によっては、公務等とは無関係と考えざるを得ないケースもあり得る。そこで、乗車区間と乗車時間をみてみると、

 

 

 

乗車区間、乗車時間はどうなっているのか

 

 戸澤議長の乗車区間と乗車時間は、豊前田や唐戸から夜遅く乗車しているものが大部分である。

 

 このため、豊前田あるいは唐戸から川棚までの使用に限定して乗車日等を調査した。それが別表3である。支出金額の多い月は1回毎に乗車日等を表示し、支出金額が割合少ない月は回数や金額をまとめて表示している。

 

 

 

 調査期間における戸澤議長の全使用回数114回のうち、豊前田(細江を含む)または唐戸からの使用が全使用回数114回のうち101回(全使用回数の89%)、金額では82万2130円のうち76万7220円(93%)となっている。戸澤前議長が使用したタクシーのうち、約9割が豊前田か唐戸からの使用となっている。

 

 そのうえ、豊前田や唐戸から乗車した101回分のうち63回分、金額で47万450円が公務等の証明がないのに公費で支払われている。

 

 乗車時間については記載のない月もあるが、記載されているものを見るとすべてが22時以降で、大部分が23時以降である。

 

 公務等があったとしても大概は18時前後の開始である。それが23時以降に豊前田や唐戸から乗車しても、しかも、3日に1度という高い頻度で乗車しても、公務等に関連して使用したといえるのか。市民感情からすると疑問である。ましてやそれが公務等を証するものが何もないとなると、誰が考えても公務等に関連して使用したとはいえないのではないか。

 

その他の疑問点

 

 また、別表3で使用したタクシー会社はすべて個人タクシーであるが、タクシー代は豊前田から乗っても唐戸から乗ってもほぼすべてが7600円と7520円になっている。偶然の一致なのだろうか。また、11月17日には「唐戸~川棚、22時乗車」「唐戸~細江、22時乗車」と、戸澤議長が同時刻に2台のタクシーで二方向に乗車したことになっている。その他タクシー券は一連番号のはずだが、使用済みタクシー券を見ると番号が大きく飛んでいたり、逆転したりしている。1人で使っているのにどうしてこのようになるのか理解できない。

 

 タクシー券の交付について議会事務局の説明では「タクシー券は公務、用務に使用する。その日に必要と思われる枚数を渡す」ということだったが、公務等が確認できない日に何故タクシー券を渡したのか疑問である。

 

 タクシー券使用の実態を調査してみると、下関市議会では正論がいいづらい、通らない、議員がわがままを押し通してある種の治外法権化をしているのではないか。そのような印象を強く受けた。

 

公務等に関連して使用されたと確認できないタクシー代の処理はどうするのか

 

 以上見てきたように使用の実態は、回数、金額の多いこと、そのほとんどが豊前田か唐戸からの乗車で、午後一一時以降の乗車が多いこと、公務等で使用されたという確認がとれないものが多いこと等が明らかになった。

 

 これらのタクシー代を公費で支出したことについては、次の三段階に分けて考える必要があろう。

 

 ) 公務等に使用されたことが文書等で確認できないタクシー代(議会事務局が「用務」に使ったと説明するタクシー代)

 

 ) 公務等に使用されたと文書上はなっているが、市民感情として納得しがたいタクシー代。例えば、夜の一一時、一二時に豊前田や唐戸からの頻繁なタクシー代。あるいは公務の場所と乗車場所が遠く離れているものなど。

 

 ) 公務等に使用したことが確認でき、市民感情としてもそれが納得できるタクシー代。

 

 このうち)については、公費で支払ったのは問題であり、このまま放置できないのではないか。戸澤前議長に限らず、林現議長及び亀田、吉田前、現副議長を含む4人にいえることだが、すべてが公務・用務での使用であるという議会側の説明に、客観的妥当性があると考える市民はいないはずである。文書で確認できないタクシー代については、使った議員本人に、このような公務・用務に使ったという立証責任がある。市民に対して説明責任がある。それができないのなら公金での支払いは違法、若しくは不適正であるという疑問は払拭できず、このまま放置することはできない。まず、戸澤前議長が自身の名誉はもとより、下関市議会議長と下関市議会の名誉のためにも、下関市民が納得できる対応を率先して実行されることを期待したい。)については、今後もう少し精査する必要があろう。)については、問題ない。以上のように考える。

 

 最後にこの問題に対する戸澤前議長の見解、釈明は次のとおりであった。

 

 記者 タクシーチケットを使用された記録を見てみると、何の公務かわからない日がかなりあるが、どうなっているのだろうか?

 

 戸澤 スケジュールは全部(議会事務局が)つくってくれて、こちらに直接案内などがあるものはスケジュールに入れている。なおかつ出席の場合はスケジュールに入れるが、欠席する場合は入れないなど、その都度バラバラだが、個人的にいろんな団体の人たちと仲良くなっているので、直に電話があったり、来てほしいなど依頼があったときはいちいち事務局にはいわないし、日程表にも入っていないものもかなりある。

 

 記者 すべて公務なのか?

 

 戸澤 公務というより、基本は正副議長とも下関の場合はありがたいことに公用車があり、そもそもは今までの議長経験者もそうだが、非常勤といいながらほとんど常勤だ。個人的な用事があってもそれをおさえて来ている。当然公用車を用意してもらって来るが、やはり会合やそれに付随した食事会などはどうしても夜になる。夜は、古い人たちはみんな(公用車を)待たせていたようだが、最近は経費的なことで待たせるよりはタクシーチケットを使って下さいということで、自分が議長になったときにはそういう形ができていたので、使わせてもらっている。

 

 私の場合は長距離だ。1枚の上限が5000円なので、だいたいチケットを2枚使うことになる。ほとんど同じタクシーを、仲良くなったので無理して呼んで、本当は全額払うと9000円くらいかかるのではないかと思うが、途中で止めてもらっている。あとは、例えば唐戸から豊前田に行ったり、豊前田から唐戸に行ったり、短い距離もありながら、同じ人なので、帰りの便も一緒くたでいいよということもあるし、小刻みにとってもらうこともある。いろいろなケースがあるので不明も出てくるかもしれない。

 

 記者 基本的に公務で使用されたということか? 23時、24時の深夜に豊前田などから乗車しているケースがかなり多いが。

 

 戸澤 基本的に公務で使用したということだ。公務はだいたい20時~21時くらいまでだ。ずるずる一緒に動く場合もあるが、それをどこまで公務と呼ぶか、どのように思われるかはご自由だが…。

 

 記者 議会としては妥当な使い方ということか?

 

 戸澤 そんなに異常ではないと思う。来たら帰らないといけない。待たせることができないし、事務局からも人件費カットの名目でタクシーでお帰り下さいということで、朝も最初のうちは8時~8時30分に迎えに来てもらっていたが、それでも「運転手さんの勤務時間帯になるように来て下さい」ということで、9時半~10時頃に来るようにした。

 

 個人的な用事で、地元の川棚で動くときにはタクシーチケットを使うことはない。自腹で動いている。こちらに来た場合は、そのくらいは理解してほしい。どうしても(予定が)重なることがあるし、小さな動きもある。当然アルコールが入るものもある。飲み会も議長として出席しているもので、その会費も、議会に案内があって出席した場合、一次会は議長交際費が出るが、それ以外の場合はみんな手出しだ。

 

 記者 どのような団体の催しに出席するのが公務なのか?

 

 戸澤 時期的には年末年始や各種団体の総会時期などの利用が多いかと思う。また、議長として出席しているものや、社会団体(体育協会)など、個人で役についている団体などもあるが、そのへんは最初からスケジュールに入れていない。そこまで(議会事務局に)管理していただくのは気の毒なので…。

 

 記者 議長をみなさんが呼ばれるということか?

 

 戸澤 もともと知っている団体もあるが、議長になって以後にかかわるようになった団体の方が多い。2年目になるとかなり個別に会う団体もあるし、来られる方もいるし、それぞれだ。要件は要望の場合もあるし、行政の政策にかかわることもあるし、要望に当たっての打ち合わせなどもある。私たちを忖度したところでどうということはないことはわかっているので、特別に疑われるようなことはまずない。

 

 記者 利用状況からして飲み会の帰りだと思うが。

 

 戸澤 逆にこれだけ大変だと思っていただけるとありがたい。さらけ出されても問題はないし、いう人はどういう表現をしてもいう。本当は自分の車で来た方がいい。こちらに公用車で来て、昼間に自分の用事があるときに公用車は使えないから不自由だ。日中に人と会ったり会合があったりするときに動けない。そういうのはあなた方にはわからないと思うが…。三木さんたちでも副市長で公用車はあるが、夜の会がないときはほとんど自力で来ているのではないか。今は消防車や救急車でコンビニに寄っても新聞に書かれたり、SNSで貼り付けられる時代だ。肩身は狭い。その辺はわきまえて動いているつもりだ。

 

 以上が戸澤前議長のタクシーチケット使用に関する見解、釈明である。

 

 本人から何件かでも、この日はこのような団体等と会っていたなどの具体的説明があるかと思っていたが、ほとんどが総論であった。その総論自体には一般論としてなら、特段の批判をしたり、反対することもないように思う。しかし、タクシーチケット使用実態が問題であり、その説明責任を果たすべきなのに、これでは説明にはならない。本人のこの説明で、タクシーチケットの使い方が妥当だと思う市民がいるだろうか。また、本人が「そんなに異常な使い方ではない」と思っていることも驚きである。

 

亀田前副議長の使用の実態とその問題点

 

 亀田前副議長の調査期間(平成30年1月~平成31年2月27日)におけるタクシー券使用状況は、別表4で示すとおり使用回数は39回、支出金額は6万6970円となっている。

 

 また、公務等に使用したことを確認できなかったものが39回のうち20回(51%)、支出金額6万6970円のうち3万3080円(49%)となっている。公務等のために使用したはずのタクシー代の約半分が公務等で使用したということが明確に示せない状況になっている。このなかで、夜の遅い時間に豊前田や唐戸から自宅までの使用で、しかも公務に関連して使用したことが確認できないものが10件程度見受けられる。

 

 公費で支払ったタクシー代のうち、公務等に使用されたことが確認できないものあるいは明確に説明できないものは、戸澤前議長のところでのべたようにこのまま放置することはできないのではないか。

 

 亀田前副議長は市長当時、法令の専門家を自負し、法令解釈や順守には大変厳しく、スジの通らないことには妥協を許さなかったと、今でも語り草になっているほどである。

 

 豊かな経歴と知識を持った亀田前副議長には、これまでの経歴を傷つけることなく、市民が流石と思えるような対応を期待したい。ましてや現在、市の監査委員をしているとのことである。市行政が公正、適正におこなわれるよう市政を監視し、市職員を指導するという現在の職責を考えると、率先垂範が責務ともいえよう。多くの市民がその対応を注視するはずである。

 

 なおこの問題に対する見解、釈明は次のとおりであった。

 

 亀田 副議長には公用車がある。公職にある者は公用車で送迎をする。「送迎」なので、私という人間が「帰る」という行為までは公用の範囲だと説明を受け、そのように理解して公用車を使用してきた。

 

 しかし帰りが遅くなるときや、お酒の席の場合は基本的に公用車を使わない。ふさわしくないということと、運転手は家まで送り届けたあと、市役所の車庫に戻って来るまでが勤務時間なので、遅くまで待たせると帰宅が遅くなる。市役所から会合のある会場までは「帰る途中」ということで公用車で送ってもらい、帰りはタクシーに切り替えていた。そのためタクシーの使用は自宅までがほとんどではないかと思う。私的に使ったつもりはない。

 

 私の場合、タクシーはなんらかの会合に出席した帰りに使用したものだ。昔と違い、今はタクシーチケットも一回ごとに議会事務局からもらって使うようになっている。私としても疑念を抱かれるのは嫌なので、毎回、議会事務局に何の会合に参加したのか報告していた。議会事務局で記録しているはずだと思う。公務の記録がないことが不思議だ。調べれば確認できるはずだ。議会事務局に記録がなければ、私の記憶や予定表によるものになるので、公文書に比べると信頼性は薄くなるが、確認してみる。

 

 以上が亀田博前副議長の釈明、見解である。

 

 亀田前副議長の説明は、これまでの市議会事務局の説明とは、基本的な部分で正反対である。亀田前副議長は「タクシー券使用について、不正使用を疑われるのは嫌なので、その都度事務局に報告している。事務局に聞いてもらえばわかるはずだ」という説明である。

 

 しかし、議会事務局はこれまで「用務のスケジュール管理はしていないので知らない」という説明であった。亀田前副議長が報告しているのに、事務局が知らないといったのなら大問題である。どちらの説明が正しいのだろうか。この点も、今後はっきりさせるべきであろう。

 

 使用した本人が、文書はないが公務等に使ったことがわかるよう調査してみるということなので、早急な調査を待ちたい。そう時間はかからないはずだし、本人から調査結果の説明があり次第、皆さんに報告します。

 

(現正副議長については現在調査中であり、結果がわかり次第報告致します)

 

※紙面にて連載が終了した後に続きは掲載します。

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