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列島揺るがす戦争阻止行動 安保法廃案へ巨大なうねり 100大学が抗議声明

 安倍政府が集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ安保関連法案を圧倒的な国民の声を無視して衆院で強行採決し、現在参院での審議がおこなわれている。強行採決後、戦争反対の世論と行動はさらに拡大し、全国で巨大なうねりとなっている。
 
 30日には「全国100万人大行動」

 先週末にかけても、東京・国会周辺をはじめ全国で熱い抗議行動がおこなわれた。
 毎週金曜日に学生たちが呼びかけている国会包囲行動にはおよそ1万人が集まり、「戦争反対」「安倍はやめろ」の熱いコールをおこなった。同時刻、大阪・梅田のヨドバシカメラ前でおこなわれた街頭宣伝には1500人が集まり、同法廃案に向けて声を上げた。川内原発の再稼働をはじめ、国会審議中に自衛隊の海外での活動にかかわる質問に対し安倍首相が「そんなことどうでもいいじゃん」というヤジを飛ばしたこと、防衛省の統合幕僚監部が法案成立を前提にした自衛隊の対応を記した文書を作成していたことなど、国民を愚弄した暴走があいついでいることに対しても怒りが語られた。
 23日には「全国一斉行動」が呼びかけられ、北海道から沖縄まで全国64四カ所で集会やデモ行進がおこなわれた。東京都港区の青山公園で開かれた集会には若者や家族連れ、現役世代、高齢者まで6500人が集まり、表参道を通ってデモ行進をおこなった。10代、20代の若者の飛び入りもあいつぎ、沿道からは外国人を含む人人が声援を送った。大阪では1300人(主催者発表)が参加。京都・円山公園では「戦争法案に反対する京都デモ」がおこなわれ、若者から戦争体験世代まで約1800人が参加し、鹿児島でも1500人のデモ行進がおこなわれた。その他、福岡や仙台、郡山など地方でも参加者は数百人規模にのぼった。
 今月30日、国会議事堂周辺では過去最大となる「戦争法案反対! 安倍政権退陣! 国会10万人、全国100万人大行動」が呼びかけられている。「30万分の1になろう!」と国会周辺への参加が呼びかけられている。地方でもそれぞれデモや集会、街頭宣伝がおこなわれる予定で、これまでで最大の行動になろうとしている。
 全国各地での行動に連帯して、学者・知識人の動きも広がっている。この間、大学教員有志が安保法案反対の声明をあいついで発表しており、その数は100大学をこえた。200人をこえる憲法学者が安保法案を「違憲」とし、さまざまな分野の学者・知識人も立ち上がっている。「学者の会」の賛同者は24日現在で1万3450人にのぼった。この間発表された声明も、大学の専門性やかつての戦争とも深くかかわった声明となっている。
 「現在、国会で審議されている安保法制は、私たち国民の平和と安全を保障するものではないと考え、強く反対を訴えます。また、私たち北海道教育大学有志は、自分たちの教え子と、またその教え子をもいかなる戦争に巻き込ませないことを決意し、学生、教職員、卒業生、元教職員をはじめとする関係者に幅広く賛同をよびかけます」(安保法制に反対する北海道教育大学有志の会)。
 またネット上では、大学の声明発表とあわせて賛同を広げるために教授たち個人がメッセージを綴っている。
 「間違いないことは、このまま放置して直進すれば、日本の立憲主義と平和主義は死ぬということです。そして日本だけでなく東アジアや中東でも不安全をまき散らすことになる、ということです。そして自衛隊員の命を世界中で危険に晒し、その銃口が世界中で人間の命を危険に晒すということです。今声をあげなければ、自分の子どもや孫や、これから生まれてくるすべての生き物に対して申し訳ない気持ちで暮らしていかなければならなくなる…」(山口治男・龍谷大学国際学部)
 「安倍首相のIOCでの福島についてのunder control発言、アメリカ議会での安保関連法制の約束、今回の国会でのいい加減な答弁と強行採決。何でウソをついたり、ごまかしたりする人の“総合的な判断”(派兵の基準となっているようです)が信頼できるのか。…こうした状態は一刻も早くやめねばなりません。…“国際社会”の一員になりたいのなら、その“国際社会”の問題点(西洋中心主義、男性中心主義、軍事力中心主義、エリート中心主義)を指摘して新たな国際秩序を提示すべきです。西洋諸国のマネをして“普通の国”を目指すのは西洋(とくにアメリカ)に対する劣等感の表れでしかありません。今回の法案を通したところで結局はアメリカのポチになるだけです(アメリカ議会で拍手を受けたときの安倍首相の満面の笑みがこの劣等感を如実に表しています)。日本は隣人として暴力に裏打ちされた秩序ではなく、信頼と理解に基づく新たな平和・秩序の建設に向けて“国際社会”としっかりとした対話をすべきだと思います」(清水耕介・龍谷大学国際学部教授)
 学者の会は、各地で開催される集会や街宣へ学者が参加することを呼びかけている。21日に国会包囲行動に参加した政治学者の白井聡氏(京都精華大学専任講師)は、「この国には二つの法体系がある。一つは日本国憲法、もう一つはアメリカとの約束だ。どちらが大切なのか、この国が選択しているのはアメリカとの約束だ。問題は、安倍政権を倒したあと、どんな社会を作っていくのかだ」と呼びかけた。
 今後の大きな動きとして、8月26日に東京で「100大学有志共同行動」が呼びかけられている。声明発表や抗議集会をおこなっている全国の大学有志が会見をおこなう。すでに前回の会見を上回る70以上の大学、180名以上の学者が参加表明をしている。12時30分にガーデンシティ永田町に集合し国会議員要請をおこない、日弁連主催の「安全法案廃案へ! 日本の立憲主義を守り抜く大集会&パレード法曹・学者・学生・市民・総結集」に参加。16時からは弁護士会館で日弁連と学者の会の合同記者会見をおこない、日比谷野外音楽堂大集会とパレードをおこなう予定。また9月6日には第2回目となる学者と学生の共同行動をおこなう。
 各大学の動きも活発になり声明のほかにも引き続き集会やシンポジウムが計画されている。
 29日には、和歌山大学基礎教育棟G―103教室で「安保法案シンポジウム」が開かれる。
 9月1日には、京都大学西部講堂で、自由と平和のための京大有志が安保法制反対集会を開催。大阪大学では安保法案の反対を求める大阪大学人の会が「安保法案を廃案に 豊中キャンパス集会」の開催を予定。17時から国際公共政策研究科講義シアターで、木戸衛一、大野光明両教授が報告をおこなう。
 9月8日には、安保法案東京大学人緊急シンポジウムが18時から本郷キャンパスで開かれ広渡清吾氏(元東京大学副学長、専修大学法学部教授、元日本学術会議会長)、石川健治氏(東京大学法学政治学研究科教授)が講演する。
 9月11日には、立命館大学法学部による緊急シンポジウム「憲法から安全保障法制を考える」が計画され、学生、市民の幅広い参加を呼びかけている。

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