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怒りに燃える国会包囲 安保法案強行採決はかる安倍政府  暴走叩き潰す国民的な決起

 東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で14日、安倍政府が強行採決を図る安保関連法案の廃案を求める集会(主催/戦争をさせない・九条を壊すな! 総がかり行動実行委員会)が呼びかけられ、目標となった1万人をはるかにこえる2万人以上(主催者発表)の人人が会場となった日比谷公園に押し寄せた。一五日に衆院特別委員会での採決を狙う与党は委員長職権での強行採決を表明するなど、国民世論との対決姿勢を強めている。このなかで、法案の廃棄と安倍政府の退陣を求めて沸騰する全国世論を象徴する熱気に満ちた大行動となった。
 日比谷野外音楽堂前には、集会開始時間(午後6時30分)の数時間前から、人人が押し寄せ音楽堂をとり囲むほどの長蛇の列となった。東京都内をはじめ関東近隣、東北、関西、中国、福岡、沖縄など全国各地からも、強行採決に対する激しい怒りをもって駆けつけた。開場されるとまたたくまに席が埋め尽くされ、わずか20分で音楽堂の収容人数3400人をこえたため入り口が閉鎖され、入場者の数倍に及ぶ人人は会場外にあふれかえり、公園全体が熱気に包まれた。その人数は主催者が掌握できないほどで、6月24日の3万人を上回る最大規模の集会となった。
 集会では、ゲストとして安全保障関連法案に反対する学者の会を代表し、佐藤学・東京大学名誉教授が登壇。「結集されたみなさんに熱い連帯の声を送りたい。私たちは、これほど違憲性がはっきりした法案が国会に提出されたこと自体に強い憤りを覚え、また審議され、強行採決されようとしていることに強い憤りを表明している。日本はこれまで戦争をしない国として世界に認知され、これに誇りを持ってきたはずだ。これを閣議決定による解釈によって法案にし、かつ強行採決によって戦争できる国に変えようとする暴挙を断じて許すことはできない」と訴えると、大きな拍手がわき起こった。
 そして、学者の会を立ち上げてから1カ月間で現在までに9766人の賛同を得ており、あと数日で1万人に達することを明らかにし、今朝、賛同する学者の声を代表して安保法案特別委員会の各党理事に請願行動をおこなったが、「なんと公明党だけは対応すらしなかった。ナンセンスだ」と怒りをあらわにした。
 さらに「戦争できる国に突入すると日本はどうなるか。この憲法は人類の大量殺戮という不幸のうえに成立したことを噛みしめている。第1次大戦の戦死者の19%が民間人であった。第2次大戦では48%が軍人以外の一般人だ。現代の戦争では85%が一般市民だ。そして最大の犠牲者は子どもたちだ。湾岸戦争から25年間に、戦争で死亡した子どもは250万人に達する。今でも毎年20万人の子どもが命を失い、毎年50万人が障害者になり、200万人以上が孤児になっている。この殺し、殺される関係のなかに日本の若者たちを送り出すわけにはいかない! 私たちはこんな時代を迎えるために学び、働き、たたかってきたわけではない! 戦争法案を廃案にするまで共にたたかおう!」と力強く呼びかけると、参加者から声援とともに熱い拍手が送られた。
 真宗大谷派東本願寺の寺田事務局長は、「私たちの教団は先の大戦において国家体制に追従し戦争に積極的に協力し、多くの人人を死地に送り出した歴史を持っている。その過ちを深く唾棄する教団として、国会に提出された安保関連法案に強く反対の意を表明する」とする宗派声明を紹介。「私たち日本人は先の大戦で言語に絶する悲惨な経験をし、戦争の悲惨さと愚かさを知っている。愚かな戦争体制をふたたび可能とする憲法解釈や新しい立法が、積極的平和主義の言辞のもとになんら躊躇もなく進められようとしている。この事態を黙視してよいか。戦禍で犠牲になられた幾千万の人人の深い悲しみと非戦平和の願いを踏みにじる愚行をくり返してよいのか。この人人の大いなる願いから生まれた立憲の精神を蹂躙する行為を絶対に認めるわけにはいかない」とし、今日新たに宗派による非戦決議を上げたことを報告し、「宗派をあげて皆さんとともに進みたい」と連帯の言葉をのべた。
 続いて日弁連の山岸氏は、「与党が招待した憲法学者を含めてはっきり違憲だと表明している法案が強行採決されようとしている。基本的人権、平和主義、立憲主義。私は弁護士だが、弁護士法第一条は“基本的人権を擁護し、社会正義を実現する”ことを弁護士の使命としている。法律家として、このような形で憲法がないがしろにされることを目の当たりにし、この国はどうなってしまうのか。70年前の戦争では国内で300万人、アジアで2000万人の死傷者を出した。それは軍事力に頼って利益を確保するという誤った国策によるものだ。それを二度としないと世界に誓ったはずだ。弁護士会は全国52のすべての単位会で集団的自衛権の行使は違憲であることを求め、廃案要求を宣言している。国が戦争を認め、地球の裏側にまで行って戦争をすることで人権が守れるわけがない。弁護士会はみなさんと力を合わせて、廃案に向けて全力をあげる」と表明した。「日本中が多くの市民の怒りの声に包まれている。強行採決されても法律が成立するわけではない。国民の力を合わせれば廃案にできる。共に頑張ろう!」と呼びかけた。
 集会と同時進行で6時45分から、会場周辺にあふれかえった人人による請願デモが国会議事堂をめがけて続続と出発。人人はそれぞれが準備してきた幟やプラカードを手にし、「子どもの命を守るのは保育士の使命」と記したプラカードを持つ保育士の集団や、「大学の戦争協力阻止!」の幟を手にする学生の姿も見られ、「戦争法案絶対反対!」「安倍政権は今すぐ退陣!」など、音頭に合わせて大きな声を上げて進み、それは国会議事堂をこえ、首相官邸、衆議院会館までおよそ1㌔近くの大行列となった。
 午後八時前まで続いた集会を終え、帰宅する参加者もいるなか、デモの陣営は20部隊をこえ、デモ開始から2時間が経過しても日比谷公園は人人の熱気であふれかえり、出発を待つ参加者の中からマイクを持った学生などが次次と安保法案の強行採決に抗議する発言をおこなうなど、出発前から参加者の士気は盛り上がりを見せた。
 マイクによる音頭が途切れても、デモ隊のなかから自然と「安倍やめろ!」「国会延長した安倍を後悔させよう!」との声がわき起こったり、沿道の一般市民が手をたたいたり、自転車を止め一緒に歩く人も出た。仕事帰りのサラリーマンや子どもを連れた主婦などがデモ隊と一緒にコールをしながら合流し、国会が近づくにつれてデモ隊の抗議の声も一段と力が入った。国会前でデモ隊は流れ解散となったが、解散した後も終着地点に留まり、後方に続くデモ隊の到着を拍手で迎えたり、帰宅途中の参加者もデモ隊に向かって声援を送ったり、手を振るなど、お互いの結束を深めていた。

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