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安倍コロナパニックの伝播

 新型コロナウイルスの感染拡大が広がっているなかで、首相が唐突に小・中・高校、特別支援学校の全国一斉休校を決定するものだから、学校関係者や働く父母たちはどこでも大わらわとなっている。心のなかの本音は「いい加減にしろよ!」なのが顔に書いてある。大喜びしているのは子どもたちで、いまのところ今年は2回目の夏休みがやってきたと言わんばかりに嬉々としている。親としては勉強から逃れられる喜びならろくなものではないので、全国の先生方には是非とも宿題を山ほど出してもらいたいと思う。どのみち、休みだからといって夏休みのようにどこかに行けるわけでもなし、それこそ感染から身を守るために家に閉じ込められ、人の集まる外出は御法度。親同士のなかでも、友だちの家に遊びに行かせるのもはばかられる空気すらある。子どもたちにとってもストレスの溜まる休校になることは疑いないのだ。

 

 親たちのなかでは「喜んでいるのは子どもだけ…」と顔を合わす度にみんながほとほと困り顔である。とくに小学校低学年の子どもたちを持つ親たちにとってはたまらないものがある。高校生の息子を持つ知人は、期末試験の残り半分がチャラになって大喜びしていることや、休み期間は「バイトで稼ぐ」といって張り切っている様子を話し、「息子の友人たちもみんなバイトに出て行く風。休校になんの意味もないよな…。せめて、この地域や学校でコロナ感染者が出たから休校にするとか、科学的に意味のある隔離策なら理解もできるけど、下関では出てないんでしょ? 安倍さんの“私やってます”アピ(アピール)にみんなが振り回されてるだけじゃないか」と過剰対応に興ざめ気味であった。

 

 かくして、社会的にはパニック状況に拍車がかかりつつある。一斉休校が決まった後、逆にそんなに深刻なのかと不安をかき立てられた人々も多いようで、煽られるように街のコンビニやドラッグストアからはマスクのみならずトイレットペーパーまでが商品棚から消えてしまい、少量入荷する朝には行列ができる。マスクが手に入れられない人々が代用マスクを作ろうとしているのか、キッチンペーパーが品切れになっている店舗も少なくない。ドラッグストアでは消毒液コーナーも品切れだ。まるで大慌ての安倍コロナパニックが伝播したように、みんなが買い求める様を見て自分も買いに走り、なぜかトイレットペーパーまでが飛ぶように売れているのである。「敵」との戦いに「勝利する」とか演説するから、なにごとかと思って不安をかき立てられている人だって少なからずいるのだ。そして、トイレットペーパーが残り僅かな人々も、「きれたらたまらない…」と思って、そりゃ焦って買いに行くのである。終いにはコンビニのトイレに「お客様へのお願い トイレットペーパーを持ち帰らないで下さい」が貼られたりしている。そんなにトイレットペーパーに困っておったのか…と逆に切なくなるほどである。

 

 新型コロナウイルスは経験のないウイルスだけにしっかりと警戒して、科学的に対処することが必要である。封じ込めも医療関係者や感染症対策の専門家たちの知識をもとに、落ち着いて当たることがもっとも重要であろう。「専門家にも聞かずに判断した」など論外である。無知な為政者が大慌てでパニクっていることほど社会的に有害なものはないし、初期対応に失敗した者が大胆かつ躊躇なく、まさに本腰を入れて一丸となってパニックだけを煽るというのでは、それはある意味で新型の安倍コロナパニックだと思うのである。新型コロナにも安倍コロナパニックにも、どちらにも感染したくないと心から思う。  武蔵坊五郎

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