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翁長知事が承認撤回を表明 

沖縄のたたかいは新段階へ

 

 沖縄県民の圧倒的反対の世論を無視して辺野古新基地建設を強行している日米両政府は、2月には埋め立てに向けて海上での工事を開始した。そのなかで、25日に米軍キャンプ・シュワブのゲート前で「違法な埋め立て工事の即時中止・辺野古新基地建設断念を求める県民集会」(主催/オール沖縄会議)が開かれた。つめかけた3500人の参加者の前で翁長沖縄県知事が初めて埋め立ての「撤回」を表明し、「ここから沖縄の新しいたたかいが始まる」「撤回を力強く、必ずやる」と呼びかけた。

米軍占領下同様の無法ぶり

 翁長県知事が辺野古での反対集会に参加するのは知事就任後初めてとなる。知事の呼びかけに対し、「これからが本当のたたかいだ」と沖縄県民の基地反対の思いが再び燃え上がっている。


 翁長知事は「今日は新辺野古基地を絶対につくらせないという思いで3500人もの人人が結集している。みなさんの沖縄を思う気持ち、子や孫を思う気持ち、先祖を思う気持ち、沖縄県民の誇りが、絶対にこの辺野古に新基地をつくらせないという思いでここに結集しているのだろうと思う。大変心強く心から感謝申し上げる」とのべた。そして「この辺野古新基地建設阻止の闘争は新しいステージに入っていく。今日を期して、これから沖縄の新しいたたかいがまた始まる」と力強く宣言し、参加者からは大きな歓声と拍手がわき起こった。


 続けて「今の新辺野古基地の建設の状況を見ると、私はあの米軍占領下を思い出す。あの銃剣とブルドーザーで家屋敷をたたき壊して新しい基地をつくって県民の住む場所を奪いながら今日までやってきた。今、新辺野古基地を埋め立てる国のやり方は、あの占領下の銃剣とブルドーザーとまったく同じ手法でもってあの美しい大浦湾を埋め立てようとしている」。


 そして「米軍基地は沖縄経済発展の最大の阻害要因だ」とし、「沖縄は基地があることで振興策をもらっているのではないか」という本土からの世論に対し、具体的な数字をあげて反対を訴えていくなかで本土からも辺野古基金にたくさんの協力が寄せられていることを語った。


 「いろんな思いがあるが、私たちは心を一つにして保守・革新を乗り越えて、子や孫のために先祖たちが培ってきた沖縄の歴史、伝統、文化を発揮し心を一つにして、新辺野古基地は絶対につくらせない。今日の皆さんの発言、そして熱意あるこの表情を見て改めて頑張る決意を固めている。国は3月31日までに得なければならない岩礁破砕の申請を許可はいらないといって押し切ろうとしている。誰かさんはしょっちゅう“日本は法治国家だ”といっているが、沖縄は戦後70年間『放置』国家にされている。これを拾うことなく“日本を取り戻す”などというのはやめてもらいたい」と批判。


 「政治は変わってきている。世界情勢も変わり日本も変わりつつある。いつまでも同じものがずっと続くわけはない。国際情勢の大きな流れも、アメリカと中国が手を結ぶかもしれないといった情勢のなかで、ここだけは辺野古が唯一といって価値観を変えることなしに進めようとしている。これでは日本は一流の民主主義国家にはならない。沖縄の新辺野古基地を止めることによって日本の民主主義を、そして沖縄県民の自由、平等、人権を勝ちとっていく。あらゆる手法をもって、撤回を、力強く、必ずやる。そのなかで地方自治、県民の安心・安全をみんなで守っていこう。頑張ろう! これからだ!」と力強く決意を表明した。


 稲嶺名護市長も「新基地建設を国が断念するまで、われわれの力で断念させるまで、力を合わせて頑張ろう」と呼びかけた。


 集会の決議文では「昨年4月、沖縄が本土に復帰後、最も残虐な事件が起こった。行方不明となっていたうるま市に住む女性が遺体で発見されたのだ。元米海兵隊員で軍属の男が未来ある20歳の尊い命を奪った凶悪な事件は沖縄県民に耐え難い恐怖と衝撃、深い悲しみを与えた」とし、昨年12月のオスプレイ墜落事故やその後の民間地上空での吊り下げ訓練の激化など、オスプレイ墜落の危険性が沖縄県全域に広がっていることを指摘。


 「今年は復帰45年目の節目の年である。沖縄県民はこれまで、幾度となく『基地あるが故の』事件や事故に抗議し、日米両政府や米軍に対し再発防止の徹底と綱紀粛正を強く求めてきたが、切なるその願いは未だ聞き入れられていない。強大な日米両政府の権力は復帰後も『司法・立法・行政』の全てにおいて『三権一体』となり沖縄県民へ牙を向け続けている」「新基地建設の問題はこの国の民主主義、地方自治の根幹を揺るがした。法治国家でありながら、ありとあらゆる手法と手段で沖縄県民の民意を圧殺し続けているのが今の日本政府である」「世界一危険な普天間基地の危険性を放置し続け20年間以上固定化し続けている一番の当事者は日米両政府である」とした。


 そのうえで、「沖縄県民と全国の多くの仲間の総意として『違法な埋立工事の即時中止と辺野古新基地建設の断念』を強く日米両政府に求める」ことを満場一致で採択した。

一歩も引かぬ決意固め

 那覇市の男性は「知事の埋立承認撤回の発言は集会の参加者だけでなく、県民全体に勇気を与えた。新基地建設阻止に向けて道が開けたのではないか。最高裁の判決で負けてから少し元気がなくなっていたが、知事も県民もお互いに元気になった。むしろこれからがたたかいだ。知事が撤回を明言したことによって県民の知事への信頼はまた厚くなったし、翁長さんの“後には引けない”という本気度を見た気がする。集会の参加者も3500人で大成功だ。心を一つにして再び基地反対で頑張っていきたい」と語った。


 集会に参加した沖縄市の女性は「知事の“これからが本当のたたかいだ”という力強い挨拶で、かなり盛り上がった集会だった。県民にとって翁長さんの“承認撤回”の発言はかなり大きい。参加者も拳を突き上げてお互い肩を組んで“基地をつくらせないために頑張ろう”と誓い合った。これからが正念場だ」と語った。


 沖縄県では来年1月には名護市長選、11月には県知事選がおこなわれる。それまでに辺野古基地建設を進めて既成事実をつくり選挙の争点をそらそうとする日米両政府と、それに反対して新基地建設を阻止し、平和で豊かな沖縄、日本を守るための大きなたたかいの局面を迎えている。

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