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海洋放出でも長期貯蔵でもない、今でも間に合う第3の処理方法がある! JCFU事務局・栗原春樹

 なんと、いまプラント建設を決めればまだ間に合います。

 

 2021年内に汚染水の増加を抑え、2022年内には貯留量を減らしはじめ、11年後には貯留量を2000分の1(タンクひとつで十分)にできます。

 

■ 7年前に成果を出していた実証プラントがあった

 

 7年前に経産省の公募に応じたロシアのRosRAO社が6カ月で建造した実証プラントは、1日あたり4・8㌧のトリチウム汚染水を濃縮して、体積を1万分の1(後述の実用プラントでは2000分の1)にすることを実現しました。

 

 この実証プラントの建設過程と能力、実用プラント建設の提案をした動画を次のサイト(同社のプロモーション・ビデオ)で視聴することが出来ます。

 

 

■ 実用プラントは実証プラントの10倍の処理能力、着工してから18カ月でフル稼働

 

 実用プラントは工期18カ月、その処理量は稼働率50%と仮定して480㌧/日、これは現在発生している汚染水量140㌧/日の3・4倍です。言いかえれば毎日発生する汚染水の処理をしながら、かつ11年でタンク全部に溜められた汚染水を処理・濃縮して、タンクひとつの半分を満たすほどの量に減らすことができます(出典は上記ビデオの開始から17分47秒以後の記述)。

 

 また建設開始後6カ月から部分的に稼働できて、汚染水の日々の発生量を抑制することができます。つまり、いま建設を決定すれば年度内には汚染水の増加を抑えることができるのです。

 

 核保有国は半世紀以上前からトリチウム水や重水の分離濃縮技術を開発し実用化してきました。ロシア(旧ソ連)もそのような国のひとつ。それゆえロシア企業RosRAO社の提案は信用できるといえます。

 

■ さまざまな工業プラントで使われている技術の組み合わせだから現実的な案

 

 石油化学工業などで使われている「多段蒸留」、海水の真水化などに使われている「水の電気分解」、日本の増殖炉「ふげん」においても使われているCECEというトリチウム濃縮技術、これらを組み合わせたのが、提案されているプラントです。

 

 また、建設に必要な敷地面積は50㍍×50㍍=2500平方㍍です。この大きさなら敷地確保にも問題はないでしょう。

 

■ その中には日本が得意な技術も

 

 このうち「水の電気分解」の技術は日本の得意分野です。たとえばRosRAO社の提案では水素ガスと酸素ガスが発生するので、爆発しないように事前に不活性ガスで配管内を満たすなどの細心の注意が払われています。

 

 これとは異なって水素ガスと酸素ガスを作らないで済む、それゆえ本質的に安全な「水の電気分解」の技術があります。この固体高分解能電解質(ナフィオン膜利用)を使う電気分解のプラントの建設・運用の経験が日本にはあります。

 

■ 実証プラントの納期からわずか1カ月後に、経産省は「現時点ではデータの取得が十分ではない」「長期的な検証が必要」との理由で本案を不採用

 

 いうまでもなく、これは無茶な理由付けです。「現時点ではデータの取得が十分ではない」のは納期からわずか1カ月で判断した経産省側の「落ち度」です。「長期的な検証が必要」と判定するなら、長期的検証を続けるのが経産省の「務め」です。

 

■ 福島のみならず日本の水産業を守るため、直ちに処理プラント建設の決断を政府に要求しよう!

 

 建設費がいかほどかはRosRAO社の見積書をもらったであろう経産省は承知していると思われますが、たとえその額が大きいとしても、有史以来続いてきた日本の水産業を後世に残すためと考えれば安い費用なのではないでしょうか。

 

 運転40年を超す原発一基あたり交付する25億円や、廃炉となる高速増殖炉に投じられている予算千数百億円のうちもはや不必要と思われる数百億円の研究費(たとえば高速炉研究開発費)をやめにして、処理プラント建設に回すのが理性的で正しい判断と考えます。

 

■ この報告書の内容をSNSで拡散してください

 

 主張が正しいだけでは通りません。つまり海洋放出を止めることができません。声が大きい方が勝つのが冷厳な事実です。

 

 みなさん、SNSなどを活用して「今でも間に合う第三の汚染水処理方法がある」ことを拡散し「正しい声」を大きくしてください。外国語が達者な方は、ぜひ本報告の内容を各国語に訳して世界にも拡散してください。

 

 わたくしも、本報告の内容を吟味してより正確な内容にする努力を続けますので、よろしくお願いします。

 

栗原春樹(JCFU全国沿岸漁民連絡協議会事務局)

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