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狙撃兵 住民追い出し東京本社「復興」

 東日本大震災から1年がたった。経済大国になったというこの国で、被災地住民の復興はまったくすすんでおらず、驚くべき事態となっている。日本の政府というものが、国民の生命や財産を守らないのである。
 水産業をなりわいとする地域が、依然として建築規制をかけられ、なんの復興策も動かずに、水産加工工場などが再開できず、人人は仕事がなくつぎつぎに流出している。気仙沼では大手商社があらわれて広大な被災地を使って水産加工団地をつくるといい、仙台では大資本が被災農地を買い上げて野菜工場をつくるという。南相馬では津波に被災した広大な農地を外来資本が買い上げてソーラー施設をつくるという。そして原発周辺町村は被曝線量が高いといって土地を国が買い上げ核のゴミ捨て場にする。グローバル資本が色めき立って土地を囲い込み、住民を追い立てている構図である。それは数十年かかる廃炉作業に必要な無一物の被曝労働者を大量に作ろうという算段でもある。
 国や県の予算は、水産業や農業などその地の住民の産業と生活の復興には目を向けず、ガレキ処理や巨大な防潮堤、高速道路などの住民にとってはすぐに必要のない復興需要を大手ゼネコンにむさぼらせている。「東北復興」は看板で、実際は東京本社復興なのだ。まさに大災害に便乗したグローバル資本のビジネスチャンスにしているのだ。
 グローバル資本の東北略奪は、国際競争力のある水産業、農業にするのだといっている。それはTPP参加の態勢づくりとしてあらわれており、東北を突破口にして日本全体の大収奪態勢をすすめるというものである。日本の国家機構やメディアなど日本の支配機構というものが、国民の代表とは名ばかりで、アメリカと日本のグローバル資本の独裁支配の道具になっているという現実を見なければ、なにも解決しない。
 東北の復興は、日本全体の大収奪に立ち向かう課題と結びついており、アメリカを頭とするグローバル・多国籍資本とその道具となっている政府に対して、かつての安保斗争のような、東北と全国を結んだ大衆的で政治的な大斗争で追いつめることなしには、いかなる譲歩も勝ち得ないことを教えている。

                                       那須三八郎

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