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「市民とともに閉塞議会に風穴を」 本池涼子後援会が決起大会 れいわ・竹村かつし陣営も集会 間近に控える下関市議選告示

 本池涼子後援会は14日、下関市幸町の勤労福祉会館で決起大会を開催した。今月29日の下関市議選告示が約2週間後に迫るなか、本池市議の4年間の議会活動の報告を受け、後援会活動をさらに活発化させ、市議会で市民感覚を貫く本池市議の活動を支え押し上げていこうと、熱気あふれる会となった。

 

市民本位の市政実現を目指して

 


 初めに本池涼子市議が4年間の活動報告をおこなった【後半に別掲】。本池市議は、「4年間をふり返ると緊張の連続だったが、とにかく現場に足を運び実情を聞くこと、市民感覚を貫き『市民にとってどうなのか』を判断基準にしていくことを大切にしながら活動してきた」とのべた。厳しい市民生活とはかけ離れたところで市長および執行部の追認機関となり、ポスト争いに熱を注いでいる市議会の現状にふれつつ、そのなかで市民生活にとって身近な問題を関係者に実情を聞き、より普遍性のある詳しい内容をもって質問していくことで解決の方向に動き出す経験も得られたこと、市長による市立大学の私物化問題や市議会正副議長の公用タクシーチケット不正使用の問題などについても、市民の力を借りながら追及し続けてきたことを報告。「議会のなかでは一人でも、一歩外に出れば多数派で、多くの市民のみなさんが声をかけてくださったり、ご自身の経験を教えてくださったり、行政と対峙していくために知恵を貸してくださった」と、4年間の議員活動への確信をのべた。

 

 下関市が全国的にも速い速度で少子高齢化が進み、衰退に拍車がかかるなか、市民の切実な実情を把握し、市民全体をすくい上げていくための施策をおこなう市政にするためにも、市民が横につながり、まともな地方自治を求めていく動きをつくっていくことが重要だとし、「2期目に向けた後援会活動を全力で展開していきたい」と決意をのべ、大きな拍手が送られた。

 

 その後、後援会員からの激励の言葉が続いた。


 安岡地域の男性は、4年前に本池市議が出馬を決めたさい、「老獪な役人相手に大丈夫だろうか」と心配したが、「蓋を開けてみると、議長とも互角に対応し、役人に対しても一歩も引くことなく、納得のいくまで質問する姿勢を見て、いらぬ心配だったと思っている」とのべた。安岡沖洋上風力発電建設計画を住民の反対運動によって頓挫させることができたことへの喜びを語り、本池市議が風力の問題をはじめ、さまざまな問題について自分で足を運び調査をしたうえで行政に提案、改善申し込みをする姿勢を貫いてきたことを強調。「タクシーチケットの不正使用については、どこまでも追及していく姿勢に頭が下がる。1期4年の成果としては十分だと思っている」とのべ、2期目に向けて後援会活動をさらに広げていくことを呼びかけた。


 豊北町から参加した男性は、下関市は歴史や文化、関門海峡などの資源を持ち、旧郡部四町には農産物や水産物、きれいな水など多くの魅力を持っている町だとのべた。平成17年に「サービスは高く、負担は低く」をスローガンに下関市に合併したが、18年へた今、斜陽の町になっていることへの憂慮を語り、「下関は県下で人口も多く、市職員もたくさんいる。もう少し市民のことを考えれば、いい知恵やアイデアがたくさん出てくるはずだが、実際には政策になって出てこない。“どうしたらできるか”ではなく、できない理由を考える風土になっているのではないか」と指摘した。そうしたなかで、本池市議が市民のなかを歩いて問題を集約し、勉強して執行部に質問をぶつけてきたことを紹介し、「本池さんは志がしっかりしている。市民の暮らしをなんとかしたい、市政をよりよい方向に持って行きたい、若い人から高齢者まで、下関が元気になるように頑張ってこられた。これからみなさんと一緒に頑張ろう」と語った。


 彦島地区の女性は、「本池さんとは新聞の配達に来られたときに、さまざまな話をし、誠実な人柄に惹かれ、こんなに一生懸命、下関のために考えて働ける議員がいることに驚いた。以前はだれが議員になっても一緒、変わらないと思っていたが、本池さんのような一生懸命な議員に出会い、微力ながら応援させていただきたいと思った。このような議員が増えることで、下関も楽しい町になるのではないか」と期待を寄せた。


 そのほか、本池市議の友人・知人を含む若い世代から、「4年前に市議に立つと聞いたときは驚いたが、この4年間、同世代が議会に立ち、下関市を少しでもよくしていこうとする姿に胸を打たれた」「これからも頑張ってほしい」など、激励の言葉も寄せられた。


 最後に、後援会長の海原三勇氏が挨拶に立った。海原氏は、「この4年間、他の議員とは比べものにならないくらい支持者のもとに足を運び、親身になって聞く姿を目にしてきた」とのべ、国レベルでさまざまな課題が山積しているなかで、「地方自治から変えていく力を発揮する」ことの必要性を強調した。議長・副議長の公用タクシーチケット問題に代表されるように、産業が衰退し、人口減少が進んでいる下関市において、中心市街地の開発計画や教育、福祉政策など、市政全体が「残念ながら市民のためにおこなわれていない」と指摘し、「本池市議が一人で立ち向かい、市民のために活動している姿に感銘を受けている」とのべた。「2期目となるが、さらに市民のために自分が今なにができるかを考え、みんなと一緒に行動できれば、おのずと支援者は増えていくと思う。市議選が2週間後に迫っているが、会場にご参集のみなさま、来られなかったみなさまとも手をつなぎ、力を合わせて応援していきたい」と呼びかけた。


 いいことはいい、悪いことは悪いと、是々非々の立場を貫き、市民の代表として、市民の当たり前の感覚で市政を変えるため、本池涼子後援会の活動の幅を広げ、たたかい抜くことを誓って「がんばろう」三唱で締めくくった。

 

下関市議会議員 本池涼子の決意

 

 2019年2月に、みなさんから市議会に送り出され4年が経過しました。この4年間の活動を支えていただいた、後援会員のみなさまをはじめ、すべての方々にこの場をお借りして感謝申し上げます。

 

 この4年間をふりかえりますと、市議会議員としての活動は緊張の連続でした。どう考えればよいのか、判断に迷うこともありましたが、とにかく現場に足を運び実情を聞くこと、市民感覚を貫き「市民にとってどうなのか」を判断基準にしていくことを大切にしながら活動してきました。

 

 人口が年間3500人以上のペースで減少し、高齢化が進む下関市では、みなさんの暮らしが年々厳しさを増しており、子育て世代から高齢者までみんなの生活をどのように守り支えていくのか、実態をつかみ、市民とともに真剣に議論していくことが必要になっています。本来であれば、市民の代表が集まった議会でもっとこうした問題が議論されなければなりません。

 

 しかし、二元代表制の一翼を担う議会の実態は、そうした厳しい市民生活とはかけ離れたものでした。まず議会の中に入って見てきたものは、議会が行政のチェック機能を果たすどころか、市長をトップとする執行部を支えるただの追認機関であり、すべてが政党や会派のパワーバランスで動いていることです。

 

 非常に情けないことなのですが、もっとも熱を注ぐのは、議長、副議長の選挙や常任委員会の委員長・副委員長のポストをだれが握るのかということで、それが決まりさえすれば議案については賛成マシーンです。なかには「われわれは市長の味方だから応援する」「反対なんてしない」と堂々という議員もいるほどです。「会派で賛成すると決まっているのでおかしいと思っても反対できない」という議員もいます。

 

 野党側の議員についても、そうした体質をよしとし、ポスト争奪戦のかけひきに組み入り、「誰に投票したか」の功績を買われてポストの一部を分け与えられてきた関係です。無所属の議員が発言しようとしても、議会運営の根幹である「議会運営委員会」にも「無所属」ということを理由に入ることはできないし、「委員外議員」という仕組みを使って発言しようとしても否決されます。すべてが大会派優先で、現状に異論を唱える者については発言させないようにしていき、結果として、現在の体制を温存する仕組みが出来上がっています。

 しかし、私の役割は、「いいことはいい、悪いことは悪い」と是々非々の立場を貫き発言していくことです。相手がだれであろうが、市民の代表として市民感覚を貫き発言していく。これは4年前にみなさんと約束したことです。初めは非常に勇気のいることでしたが、みなさんから怒りの声や励ましの声をたくさんいただき、長周新聞の先輩たちに支えられ、そうしたみんなの思いを背負って活動することができました。

 

*      *

 

 一般質問では、川中支所移転計画、小中学校のトイレや豊北中のスクールバス、学校給食などの教育問題、有害鳥獣被害、新型コロナ対策やワクチン接種など、市民のみなさんにとって身近な問題も多くとりあげてきました。質問を考えるにあたっては、一人でも多くの関係者のみなさんに会って実情を聞き、より普遍性のある詳しい内容をもって質問していくことで、問題の解決に向けて動き出した一面もあります。大きな会派に属して手にする「力」ではなく、より多くの市民の声を束ねて議会に届けていくことで、現状を変えていける「力」になるのだと確信を持てました。

 

 さらに、市長による下関市立大学の私物化問題、市議会正副議長による公用タクシーチケットの不正使用の問題のような、一部の利害関係者が市民の公共財産を私物化し、地方自治を平気でゆがめていく問題についても、市民のみなさんのお力を借りながら追及を続けてきました。

 

 タクシーチケット問題に関していえば、市議会の正副議長が私的な飲み会等の帰りに、本来「公務」の行き来にしか使えないはずの公用タクシーチケットを使って、夜遅くに帰宅していたという問題です。支出が多いときには月15万円もタクシー代が税金から支払われており、豊前田や唐戸の歓楽街から1万円近く使って自宅まで帰っていたのです。その実態については市民からの通報と、調査チームの調査、長周新聞の報道によって明らかにされてきました。

 

 しかし、こうした使い方を議会内で正そうとしたところ、議会運営委員会で、タクシーチケットの取り扱いをしている議会事務局に対して「質問してはいけない」というルールがつくられました。責任を免れたい事務局と明るみに出されては困る当時の正副議長による提案で、議員が、市民から預かっている税金の使い方についてお金を使う側の執行部に対して質問できないようにするありえない内容です。このルールの違法性についても指摘し、現在、廃止を求めている最中です。

 

 タクシーチケットが使いたい放題だったり、それを指摘しても「正しい使用だった」と開きなおったり、議場で質問しようとすれば法律を無視したようなルールが作られたり、当該議員から謝罪もない、返金もなされない。この地方自治もなにもない実態はなんなのか、と私もやりとりをしながら非常に悔しい思いもしてきました。しかし、この間のやりとりを通じてこれが下関市議会の体質そのものだと身をもって実感しています。ひと月54万5000円という高額な報酬のうえに胡坐をかき、その地位を守るために議会のなかでは馴れ合い、「おかしいことはおかしい」と市民感覚で発言する議員がだれ一人としていない。これが市議会の実態です。「議会改革」といっていますが、こうした問題一つ正せない議会が「改革」を語る資格はありません。

 

 タクシーチケットの問題は、現在の市政の問題をあらわす一つの事例にすぎません。こうした問題を一つ一つ正し、あたりまえの感覚が通る議会にしていくことが、一部の利害関係者を利する市政ではなく、市民全体のために機能する市政に変わることにつながる一歩になると思っています。

 

 この4年間、さまざまな問題を通じて、地域の維持や活性化のため、子どもたちのため、生活困窮者や高齢者など支援を必要としている方々のため、みんなの健康や命を守る安全な食や農業のために日常的にとりくんでおられる方々に多く出会いました。そうしたみなさまと意見交換できたことは、議員活動をしていくうえで大きな糧となりました。

 

 下関市は全国よりも早い速度で少子高齢化が進んでいるうえ、現在の物価高やコロナの影響で、農林水産業、商工業、観光業、あらゆる産業が衰退し、分野によっては存亡の危機に立たされているものもあります。産業の衰退は市民生活の衰退に直結します。結果として、高校卒業、大学進学と同時に若い世代が市外・県外に流出し、生まれてくる子どもの数が年間1600人台になり、高齢化率が市全体で36%をこえるなど、衰退に拍車がかかっています。

 

 切実な市民の実情を把握し、市民全体を救い上げていくための施策をおこなっていくことは市政の当然の責務です。それと同時に、市民間で横につながり、実情を共有し、みんなの声をつなげて下関をよりよい方向に変えていく、まともな地方自治を求めていく動きを作っていくことが大切になっていると感じています。そのために、他の地方自治体の実情を学び、それを市民のみなさんと共有し市政に届けることなど、活動の幅を広げていくことの必要性も感じています。

 

 いうまでもなく、この4年間の議員活動は私一人でできたことではありません。議会のなかでは一人でも、一歩議会の外に出れば多数派であり、多くの市民のみなさんが声をかけて下さったり、ご自身の経験を教えて下さったり、行政と対峙していくために知恵を貸して下さったりと、さまざまなお力で議員活動を支えて下さいました。議会のなかで一人でも、確信をもって発言することができたのもすべてみなさまのおかげです。

 

 みなさまに支えられてやってきた4年間の成果と教訓を生かし、2期目に向けた後援会活動を残りの期間全力で展開していきたいと思っています。そのことをお誓いし、挨拶といたします。

 

「困窮した人々政治で救う」 れいわ新選組・竹村かつし陣営も


 れいわ新選組下関市政策委員の竹村かつし氏(介護福祉士・プロレスラー)も15日、下関市役所前広場で決起大会を開いた。


 はじめに後援会長で市内で整骨院を経営する綾田武人氏が挨拶。「竹村さんと知り合って4年間ずっと彼を見てきた。竹村さんはうそをつけないまっすぐな人間だ。コロナでエッセンシャルワーカーの人が身を削りながら働いているが、そうした方々の気持ちを共有できる人が市議会にはもっとも必要ではないか。竹村さんは本当の意味ですべての人々が生きやすくすることができる人だと信じている。大多数の声は耳に届きやすいが、少数派の人たちにも目をむけ、耳を傾けるのが竹村かつしさんの本質だ」と語った。


 応援弁士として太宰府市議会議員でプロレスラーのタコスキッド氏、れいわ新選組の大島九州男氏らがマイクを握った。


 タコスキッド氏は、プロレスラーの先輩である竹村氏を応援するために駆けつけたとのべ、「私はたった一人で選挙に挑戦し、一昨年12月に当選したが、3日で市議会議員の限界を感じた。国政と地方の政治は違うと思っていたが、実際に市は国や県の顔色ばかり見ている。市民のために仕事をすれば、“よけいな仕事をするな。市民のしつけをするのが市議会議員の仕事だ”ともいわれた。おかしな実態がある。今、身近な人でも仕事を失ったり、自営業が続けられないという状況が多くある。この国を変えられるのは山本太郎しかいない。変えるためには行動しかない。竹村先輩と一緒に地方から変えていきたい」と訴えた。


 大島九州男氏は、「一昨年の衆院選で私たちは、麻生太郎と安倍晋三を相手にしてたたかった。これまで“あなたのためのご用聞き”として活動されてきたが、昨年12月に下関でおこなわれた竹村さんのプロレスラーとしての姿を見て、芯の強さとパワーと信念を感じ、市議会のリングでも十分たたかえると思った。安倍さんたちは金持ちと利権をあさる人たちの代弁者、私たちはあなたの代弁者、あなたの大事な人たちの代弁者だ。竹村さんを下関市議会のリングにあげていただきたい。力を貸してほしい」と語った。


 その後、れいわ新選組・山本太郎代表からのメッセージが紹介された。


 最後に竹村かつし氏が思いを次のように訴えた。


 れいわ新選組が立ち上げられ、2020年1月から下関で何もないところからコツコツ活動を続けてきた。シャッター街が増え、「なんとかしてくれ」という市民の言葉をたくさん聞いてきた。一昨年の衆院選で安倍晋三元首相とたたかって敗れた。私はアントニオ猪木の孫弟子で、師匠の藤波辰爾の信条は“ネバー・ギブアップ”だ。私はあきらめるわけにはいかなかった。政治の師匠・山本太郎から、政治で世の中が変えられることを教わったからには、政治活動で行動し続けるしかないと思った。そして今、よどんだ池に石ころがぽちゃっと入って、この3年で少しずつ波紋が広がってきて、この場に立つことができている。私は介護事業をしているが、今の政治が困っている人のことをまったく見ておらず、なかには誰にも気付かれずに亡くなる方もいる。私はそうした一人一人に対してこちらから出向いて、寄り添って、声をかける仕組みをつくっていきたい。

 介護保険は削られ、物価が上がり続ける一方だが、市民の生活にとって必要なところに税金をかけるような市政に変えていきたい。もう一つは教育だ。3年前、この街の高齢化率は35・9%だったが、今は36・1%になった。この街に思いはあるが仕事がなくて出て行かざるを得ない若者たちが多くいる。子どもたちの教育費、とくに給食費などは教材費として無償にしないといけないと思う。下関市政に喝を入れるため、プロレスのリングから市政という政治のリングに立つべく、活動を頑張りたい。

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